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10 不安（あなたside） ページ10
放課後…
先「二宮さん、ちょっといい？」
帰り支度をしていると担任に呼び止められた
あ「何でしょうか」
先「あのさ、クラスの何人かから今日の朝二宮さんが虐められてたって聞いたから
…大丈夫？」
そんなことを聞いてどうするのだろう
私が虐められてると言えば助けてくれるのだろうか
あ「…大した事ないです。心配しないでください」
先「…ご両親連絡はとれてる？」
あ「いいえ、出て行ったきりどっちからも」
私の言葉を聞いて担任は私に憐みの目を向けてくる
それに耐えられなくて教室を走って出た
いつもならこのままグラウンドに行って、野球部の練習を見るんだけど
とても行けなかった
一体どんな顔で会ったらいいのかわからない
校門をくぐって帰路につく
一人で帰るなんてほぼ初めてに近いから、少し不安……
冬の風が、冷たい…
一人はこんなにも淋しいことを改めて感じて目頭が熱くなった
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作者名：にのもと | 作成日時：2021年1月16日 1時
