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次の日。
朝食を食べ終わると、知らない人が部屋に来た。
『あ、こんにち、は、?』
「今から検査を行います。ついてきてください」
『え、でも…』
いつもは天の声が伝えてくれるんやけど…
「はやく来なさい」
『ちょ、まって!おいっ、触らんといて!』
相手の顔が見えなくて怖い。
無理矢理連れて行かれる。
『離せ!やめろ!!』
怖い。
いくら抵抗しても大人の力には勝てないことが突きつけられる。
連れてこられたのは、また白い部屋。
しかしいつもの部屋とは違い、病院で見たことがあるような医療器具がたくさん備え付けられている。
部屋には、とても検査だけを行うとは思えない量の白い大人たちがたくさん。
『…』
見られている。
全員からの視線が刺さる。冷や汗が止まらない。
少し時間がたち、また大人が部屋に入ってきた。
数人で何かを話したあと、一人が近づいてきた。
『…なに』
急に何かで口を塞がれる感覚。
……麻酔?
眠らされる?
『や、やば……』
麻酔と思われるものを吸ってしまったせいで、力が入らなくなってきた。
あぁもう。最悪だ。
検査だけじゃない。絶対に。
何人かが覗き込んでいる。それを視界に入れたのを最後に、瞼が落ちた。

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Ayane K(プロフ) - りんごさん» りんごさんコメントありがとうございます!今気づきました!ありがとうございます! (2024年6月4日 7時) (レス) id: bd05c0e921 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - お.り.ふ.ら立ってますよ! (2024年5月10日 18時) (レス) id: 40f7098858 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:喝采 kassai | 作成日時:2024年5月7日 21時