53話 ページ6
「…し」
「う、あ、」
「小鳥遊！！！」
ハッと目を覚まし、辺りを見回す。
「ツナ……？」
「う、うん…俺だよ」
口が動いている。
私を見ている。
あの白い世界で壊れた操り人形のように微動だにしなかったツナが、私の質問に受け答えをした。
「嫌な夢でもみたか？」
リボーンさんだ。
さっきの白い世界には出てこなかった。
「……夢…」
夢にしたい。
実現することのない、ただの夢。
そうであってほしい。
そんな私の想いは、私に夢だ、と確信させる。
「……はい。長く、まるで終わりのないような悪い夢です。それも、もう二度とみたくない…」
そうして上体を起こし、額に手を当てて自身の体調を確認しようとした時、
「なあ…１つ聞いてもいいか？」
見覚えのあるようでない金髪の男性が、私に問いかけた。
「……？」
「あ、俺はディーノだ。キャッバローネのボスをやってる。」
ああ…リボーンさんを肩に乗せてた人か。
何だ、と安堵し、話を聞く体制に入る。
「長い夢を見た、って言ったよな。
その、少し変なことを言うようなんだが……
お前が気を失って目を覚ましてから、数秒だったんだが…」
「＿＿＿＿＿＿＿＿え」
あの地獄絵図を私は、数時間は眺めていた気がする。
それが、数秒。
これは…夢だから、とでも言うのか。
「…おい跳ね馬」
「馬鹿め。Aが混乱してる。」
「う、悪い」
あの地獄が、数秒。
なら、楽な話だ。
こうして彼女は、順調に狂い始めていた。
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聖香(プロフ) - ありがとうございます！投稿亀更新ですが、これからもどうかよろしくお願いします！なるべく早く投稿できるよう、頑張ります！(｀・ω・´) (2019年5月18日 12時) (
レス) id: 0c802fd0d8 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 続きが楽しみにしてます (2019年5月16日 18時) (レス) id: 5016550d2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柏 | 作成日時：2019年4月8日 15時
