ナムさんヌナって呼んで『完結』 (ページ14)

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飛行機ページ14

空港には沢山のARMYとマスコミが待っていてくれた。
よく目を凝らして探してもやっぱりヌナは見つからない。
顔は笑えているが、心から笑う事は出来ない。
そんな僕をメンバーがフォローしてくれている。

出発時間がきた。

飛行機に乗るとヌナを思い出す。
トイレに立つ時に出会ったと思い出すと胸が苦しくなる。

ヌナは海外の美術館にまた行くだろうか？
一緒にまわることはもう出来ないと思うと涙が溢れてくる。

寝不足と飲酒の日々で、時差ボケしてメンバーにこれ以上の迷惑はかけられないからと、必死で寝ようとするが寝れない。目をつぶるだけでも良いからとアイマスクを装着した。

アメリカのロスに着き、これからまた公演がスタートする。ARMYの為にやろう。ARMYは僕の大切な人達だから。

覚悟を決めると少し楽になり、到着当日はホテルでゆっくりと過ごせた。

次の日からは仕事もいつも以上に忙しく、ヌナを思い出す余裕もない。
がむしゃらに働いた。

空港でナムジュナの後姿を目に焼き付け、私は高城に帰った。
ナムジュナをこっそりと眺めて居たせいか、自宅が急に暗く寂しいものに思えた。

ナムジュナの履いていた靴は、2人で選んだ物だった。
外に買い物へ行けない代わりに、ネットで2人で選んだスニーカー。
彼は内緒でお揃いを私にもソンムルしてくれた。

シューズボックスを開けて、思い出のスニーカーを抱き締めて泣いた。
自宅まで泣くのを我慢した私は声を出して嗚咽をしながら泣いた。