とうぇんてぃーわん sn side ページ26
客室に入ると、布団を被って寝たフリをしているAさん。
うーん。寝たフリ下手っぴだなぁ。
できれば邪魔したくないけど、聞きたいことあるし。
ごめんね、と心の中で謝って布団を剥がす。
sn「ごめんね。ここ監視カメラがついてるんだ。だからAさんが起きてること知ってる。あ、ベッドの所だけだから安心して？Aさん、倒れちゃったのは憶えてる？...って、どうしたの？」
彼は泣いていた。
美しかった。
その綺麗な瞳からは流れる涙は宝石のようで。
瞳が水晶のようだから、ベッド横のランプに照らされて琥珀色に光っていた。
なんて綺麗なんだろう。
そう思ってぼーっとしているとAさんはスマホのメモ機能を使って教えてくれた。
『分からないんです。何も悲しくないんです。なのに、勝手に出てきて。』
うーん。まあそういう時もあるだろう。
sn「どうしてか分からないのかぁ。そっかぁ。でも大丈夫。」
俺がそう言うと彼はその綺麗なぱっちりした瞳をさらに見開き、こちらを見た。
sn「心当たりが無いのに涙が出るってことはサインだよ。君が表に出せない感情を表すサイン。だから安心して１回泣いちゃおう？」
そう言って俺は彼の頭を撫でた。
すると彼はこくりと頷き、はらはらと涙を布団に染み込ませていった。
一通り泣き終え、段々恥ずかしくなってきたのか彼は顔を少し赤らめながら、
『落ち着きました。ありがとうございます。』
sn「いーえ。あんま無理しないでね？あ、そうだ。診察できたんだよね。Aさん倒れてたから、ちょっと体の様子見たいな。」
そう言うと、彼はイヤイヤというように首を振った。
...あの傷が関係しているのだろうか。
だが本当に何か異常があると大変だ。ここは腹をくくってもらおう。
そのためには俺がまずくくんなきゃな。
sn「ごめんね。実は俺とゾム、Aさんが倒れた時に診察で1度Aさんの体、見ちゃったんだ。本当にごめん。」
そう言うと、彼は少し悲しそうな顔をした。
と思ったが、瞬きを1度すると彼はもう口元にいつも通りの微笑を浮かべていた。
『背中、見ましたか？』
sn「いや、胸元だけかな。背中見られるのが嫌なら見ないようにする？心臓の動き聞きたいだけだから。あ、でも出来れば喉の様子も見たいかな。」
『...なぜ喉も見るのですか？』
sn「ちょっと気になっただけ。あんまり深い意味はないよ。」
『では、胸の音を聞くだけでお願いします。』
sn「おっけ〜」
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Nanaki(プロフ) - ノエルさん» 完結させて頂いた！！コメントありがとうございます！ノエルさんのその一言が次の作品を書く意欲につながります！ (2019年11月17日 23時) (
レス) id: 98fbb2e461 (このIDを非表示/違反報告)
Nanaki(プロフ) - なみだめさん» おめでとうコメントをありがとう！なみだめさんを楽しませることができて嬉しい！！ (2019年11月17日 23時) (レス) id: 98fbb2e461 (このIDを非表示/違反報告)
Nanaki(プロフ) - mo4さん» mo4さんのコメントで更新頑張れました！読んで頂けたうえに面白いと言っていただけて幸せです。ありがとうございます！！ (2019年11月17日 23時) (レス) id: 98fbb2e461 (このIDを非表示/違反報告)
Nanaki(プロフ) - あめさんさん» しっかり読んでくれてありがとうございます！命令系敬語がすき...同士ですね！？いやこれ同士だわ。(確信)次の作品ももし良ければ読みやがれ下さい！ (2019年11月17日 23時) (レス) id: 98fbb2e461 (このIDを非表示/違反報告)
Nanaki(プロフ) - yukinaさん» ありがっと！次の作品もよろしくです！ (2019年11月17日 23時) (レス) id: 98fbb2e461 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Nanaki | 作成日時：2019年11月2日 2時
