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「え・・・」
「俺、言ったよね?『もし白場ちゃんが仕事やってないとするなら、退部して貰うから』って」
「それ以前の問題だろ。Aを殴ってんだから」
呆然とする白場先輩に、徹先輩と岩ちゃん先輩がそんな言葉を投げ掛ける。
「嫌だ。嫌。私は絶対、退部なんかしない」
突然白場先輩はそう言うと、私を睨みつけ、ポケットからカッターを取り出した。
「あんたさえいなければ!」
何回も聞いてきたその言葉。
でも今日のソレは、今までとニュアンスが違った。
含まれているのは、『あんたさえいなければ、私は退部せずに済んだ』という怒り。
でも先輩、その怒り、私に向けるのはお門違いじゃないですか?
あなたがちゃんと仕事をしていれば。
私に暴力を振るはなければ。
こんなことには、ならなかった。
だからですよ、先輩。
私に向けてきたカッターを、矢巾先輩に止められたのは。
「し、秀・・・?」
皆が白場先輩の元から去る中で、矢巾先輩だけは、ずっと白場先輩の味方だった。
なのに、今日のこの騒動だ。
いくら好きな人の事でも、信じられなくなるに決まってる。
「白場先輩、やめてくださいよ。これ以上雪藤を傷つけるのは」
「な、んで・・・。秀は私の味方でしょ!?何で、何で!?」
「確かに、味方でした・・・さっきまでは。あんな映像見せられてまで白場先輩の味方出来るほど、俺、平和ボケしてないんで」
先輩の味方は、これであっという間にゼロ。
それでも、ここに居座るつもり?
「白場ちゃん。退部、してくれる?」
「!・・・分かった」
やだなぁ、先輩。
睨まないでくださいよ。
「言っとくけど、Aに何かしたら、許さないから」
白場先輩、チョロかった〜。
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ゆず(プロフ) - 霧雨さん» ありがとうございます!頑張ります (2019年1月7日 14時) (レス) id: e1a0e02e53 (このIDを非表示/違反報告)
霧雨 - 作品読みました!面白いですね!更新待ってます! (2019年1月7日 13時) (レス) id: ad5e0a46a7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - ゆずさん» 本当だ!名前同じですね!そして、ありがとうござます。私も文才にはさほど自信は無いのですが、憧れの作者様の作品を見つつ、参考にして書いています。 (2018年12月27日 10時) (レス) id: e1a0e02e53 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず - 凄く面白いです!私、あまり文才とかに自信がないのでこういうの書けるのすごいと思います!あと、名前が同じでびっくりしました。 (2018年12月26日 21時) (レス) id: ecd0ea593d (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - Notsuaさん» ありがとうございます!「私もこんな親友欲しい!」って思いながら書いてます。 (2018年7月4日 18時) (レス) id: e1a0e02e53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆず | 作成日時:2018年1月30日 18時