【d!】軽く病むくらいが丁度いい。【合作】 (ページ12)

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あれから二週間がたった。

今日も今日とて、俺はトン氏の監視の元莫大な量の書類を捌いていた。

あー、そろそろ甘味が欲しいんじゃぁ。

とかなんとか思っていても、トン氏が目を光らせているから一歩たりとも動けん……。

はぁ、とため息を吐いたところで、ダッダッと総統室の外から走る足音が聞こえた。

と、間もなくノックの音が響いた。

入室を促すと、息を切らせた一般兵が転がり込むように入ってきた。

「……どうした。」

「ほ、報告いたします……！α国の城にて爆発を確認！！」

「………っ！？」

「それはホンマか？」

言葉を失った俺の代わりにトントンが一般兵に聞く。

「はっ、潜入捜査官A様より伝言がありました。『α国はもぬけの殻、爆破の危険性あり。すぐに潜入中の兵をそちらに帰す』と。その直後、爆発を確認したと逃げ延びた兵から連絡が。」

「Aは、Aは無事なんか……！？」

「恐れながら総統閣下、A様のインカムの信号は爆破と同時に途絶えてしまい……」

それ以上は何も聞こえなかった。

聞きたくなかったのかもしれない。

Aが、二週間前あれだけ元気に笑っていたAが。

信じたくないと思う反面、冷静にAの生存確率を考える自分がいる。

ああ、でもきっと……。

俯いた俺の顔を覗きこんだトントンが、目を見開いた。