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十八輪 ページ20

(遅いなぁ、ミツバ姉……)


すっかり暗くなった外を見ながら、私は考える。
外の様子から、私が帰ってきてから既に二、三時間は立っていると思われた。



(……何か、あったのかな……)


そーくんが一緒だから、何かトラブルに巻き込まれた、とかじゃないとは思うんだけど……。

……だって、そーくん、ミツバ姉に傷一つでも付けようものなら、相手を血祭りに上げそうだし……。





と、その時。


「……?」


何だか、玄関の方が騒がしいような気がして、首を傾げる。

(何か、あったのかな……)


不安に思っていると、お手伝いさんの1人が私を慌てて呼びにきた。



「Aちゃん、大変よ!
ミツバさんが……!」


「っ、え……」


いきなり出てきたミツバ姉の名前に、一瞬、思考が動きを止めた。

そしてその後、どっ、と音がつきそうな勢いで不安が私の胸を支配し始めた。

不安で仕方がないのに、思考は動きを止めているから、心の内に不安ばかりがどんどん広がっていく。

ヒュ、という音が私の喉から聞こえ、呼吸が苦しくなり始める。


「っ、Aちゃん!」

お手伝いさんは私の様子に気づき、背中をさすってくれる。

息を整えながら、私は慌てて尋ねた。


「今、ミツバ姉はどこに……っ」









厨房にいた人たちに一言断りを入れてから、私はお手伝いさんの後をついてミツバ姉のところに向かった。



「ここですよ」

そう示された部屋の襖を、私は迷わず開け、勢いのままに部屋の中に入る。


「っ、ミツバ姉……!」


病気の発作だろうか。
ミツバ姉は敷かれた布団の上で、汗を流しながら荒い呼吸を繰り返している。

ミツバ姉の傍にはお医者様がいて、丁度診察をしているところだった。


私はなるべく音を立てないように襖を閉め、ミツバ姉の布団のすぐそばに座った。



暫くすると、ミツバ姉の呼吸も整ってきて、発作が治まってきたことが分かる。

その様子にほっとしながらそのまま黙って診察の様子を見ていた私は、診察を終えたのか、帰ろうとしているお医者様に尋ねた。


「あの、ミツバ姉は……」

「だいぶ落ち着いてきましたし、今のところはもう大丈夫だと思いますよ」

「そ…うですか……ありがとうございます」


頭を下げてお礼を言った私に、お医者様は「いえいえ」と首を振り、その後言った。



「しかし、この病状は……」

「……はい」


分かっている。
ミツバ姉の病状は、きっと私達が思っている以上に、悪いことくらい。

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設定タグ:銀魂 , 沖田総悟 , 真選組   
作品ジャンル:アニメ
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あや(プロフ) - 赤羽@美羽さん» 受験お疲れ様でした! (2019年3月1日 0時) (レス) id: a0e0346a06 (このIDを非表示/違反報告)
赤羽@美羽(プロフ) - あやさん» ありがとうございます!受験が終わりましたので、どんどん更新していきたいと思います! (2019年2月28日 19時) (レス) id: 8b3b438a89 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - 赤羽@美羽さん» お忙しい中更新ありがとうございます!受験頑張ってください!これからも楽しく読ませていただきます。 (2019年2月11日 19時) (レス) id: a0e0346a06 (このIDを非表示/違反報告)
赤羽@美羽(プロフ) - あやさん» コメントありがとうございます!もうすぐで受験が終わるので、そうしたらもっとテンポよく更新できるようになると思います!これからも読んでいただけると嬉しいです! (2019年2月11日 16時) (レス) id: 8b3b438a89 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - 初めまして。沖田さんが好きで読ませていただいています。更新ありがとうございます。ミツバ篇好きな話なので、これから主人公ちゃんもどうなるか楽しみです! (2019年2月10日 12時) (レス) id: a0e0346a06 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:赤羽@美羽 | 作成日時:2018年11月18日 2時

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