十四輪 ページ16
新八さんはハンバーグ。
私とお妙さんはオムライス。
神楽ちゃんは、ハンバーグとオムライスとラーメンとステーキとうどんと……って。
「神楽ちゃん……そんなに食べるの?」
「勿論アル!というかこれくらいじゃ足りないくらいネ」
「え」
私が驚いている間にも、「いただきますアル!」と笑顔で言った神楽ちゃんは、物凄いスピードで料理を食べ終えていく。
「Aさん、早く食べちゃわないと神楽ちゃんに食べられちゃいますよ」
(確かに)
神楽ちゃんの食欲は凄まじく、ぼうっとしていると私の分まで食べられてしまいな勢い。
「そうですね」
私は頷き、「いただきます」と食事を始めた。
一口口に入れてみれば、卵のふわふわした食感がして、思わず頰が緩む。
「美味しいです」
「それは良かったわ。
……私も今度作ってみようかしら」
「!? それだけは勘弁してください姉上!!!」
「あら、新ちゃん。
それはどういう意味かしら?」
「いや、あの、それは……!」
目の前の会話をぼうっと聞いていると、神楽ちゃんが言った。
「姉御の料理は絶対食べちゃ駄目アルよ」
「どうして?」
私が問うと、神楽ちゃんは遠い目をした。
「あれはこの世のものじゃないアル。
ダークマターネ」
「ダ、ダーク……?」
「とにかく、命が惜しいなら絶対に食べちゃいけないアル」
神楽ちゃんがそこまで言うのであれば、相当なものなんだろうと容易に想像がついて、私は素直に頷いた。
.
「いやぁ〜、美味しかったですね」
「えぇ、そうね」
ファミレスを出て、私達はまた江戸の町を歩いていた。
「Aさん、何処か行きたい所はありますか?」
「え、と……私、まだ江戸に何があるか全然分からないので、お勧めの場所などを案内して欲しいです」
「任せるアル!じゃあ……」
そう言った神楽ちゃん達は色々なところを案内してくれた。
よく、飼い犬(雄)の定春くんと行くらしい公園では、マダオさんこと、長谷川さんと会った。
どうやら一回躓いてから、ずっと転落人生を歩んでいるようだったので、「頑張って下さい」と応援したら泣いて喜ばれた。
一体皆さんにどんな扱いをされているのだろうかと気になってしまった。
その後も、可愛らしい櫛が売っているお店に行ったり、新八さんが大好きだというアイドルのCDを聞いたり、と充実した時間を送った。
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あや(プロフ) - 赤羽@美羽さん» 受験お疲れ様でした! (2019年3月1日 0時) (レス) id: a0e0346a06 (このIDを非表示/違反報告)
赤羽@美羽(プロフ) - あやさん» ありがとうございます!受験が終わりましたので、どんどん更新していきたいと思います! (2019年2月28日 19時) (レス) id: 8b3b438a89 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - 赤羽@美羽さん» お忙しい中更新ありがとうございます!受験頑張ってください!これからも楽しく読ませていただきます。 (2019年2月11日 19時) (レス) id: a0e0346a06 (このIDを非表示/違反報告)
赤羽@美羽(プロフ) - あやさん» コメントありがとうございます!もうすぐで受験が終わるので、そうしたらもっとテンポよく更新できるようになると思います!これからも読んでいただけると嬉しいです! (2019年2月11日 16時) (レス) id: 8b3b438a89 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - 初めまして。沖田さんが好きで読ませていただいています。更新ありがとうございます。ミツバ篇好きな話なので、これから主人公ちゃんもどうなるか楽しみです! (2019年2月10日 12時) (レス) id: a0e0346a06 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:赤羽@美羽 | 作成日時:2018年11月18日 2時