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ニコニコと人の良さそうな顔で笑う年を取った方の男が話し出した。
?「初めまして、私は秋原と言います。この度この地域の事務所が違法だと摘発されまして、隣の地区の事務局長の私がここも兼任することといたしました。」
「秋原さん…、ですか……、宜しくお願い致します。」
秋原「前任の者は厳重に処罰を検討中です。どうか許していただきたい。」
「そんな…秋原さんは何も…。」
2人が深々と頭を下げる。
やめてください、と言うと秋原はありがとうございますと言って微笑を浮かべた。
秋原「今日から君の担当はこの子になります。なあに、優秀だから安心してくれて構わないよ。」
?「この地区の副事務局長を務めます萩間です。
この本丸の管理も私が執り行いますので宜しく。」
隣の若い青年が眼鏡を押し上げた。
秋原「彼、冷たいところあるけど気にしないで、照れてるだけだから。」
萩間「秋原さんやめてください。」
萩間が嫌そうに目を細める。
少し空気が柔らかくなった所で秋原が話題を変えた。
秋原「それにしても驚いたよ、まさかこの本丸にこんな女の子が派遣されるなんて。」
「…?どういうことでしょう?」
秋原「端的に言うと、ここはブラックだったっていうのが1つ。でもそれ以前にこの本丸は、いわゆるお手本本丸だったんだよ。はじめてこの地区で実装され、早期に全ての刀剣が揃ったから。
普通はもっと霊力の高い人が派遣されてもおかしくないんだけど…前任は何を考えていたんだか…。」
三日月「ほぅ?此奴では不満か?」
ぐいっと三日月に引き寄せられ胸に抱かれる。
三日月「確かに此奴は霊力の量は少ないが、質はいい。それに誰がこようとも我々は主を作らん。」
萩間「存じていますよ。要石の調査によればここ3年は全く霊力が入っていませんね。」
萩間の目が要石を捉える。
萩間「しかし、そんなことはどうでもいい。仕事さえしてくれれば何も問題ない。ですよね、秋原さん。」
秋原「ぅえ?う、うーん、ま…まぁ…。」
問題あるのかないのか。
はっきりしないまま秋原が困ったように首を傾げた。
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オーキッド(プロフ) - 輝さん» コメントありがとうございます。もちろん乱は男ですが姉さんと呼ぶ方が乱は喜ぶという設定です。あまり気づいてくださる方がいないのでこのようなコメントは嬉しいです。ありがとうございます。 (2018年7月23日 9時) (レス) id: 500cf8b735 (このIDを非表示/違反報告)
輝(プロフ) - 31話で五虎退が乱を"乱姉"と呼んでいましたが乱は男なので乱兄では? (2018年7月11日 13時) (レス) id: 7ffc6db072 (このIDを非表示/違反報告)
オーキッド(プロフ) - はにーまかろんさん» はにーまかろん様、いつもコメントありがとうございます。刀剣達はまだ全面的に主人公が好きという感情を表に出したくないので刀剣:不器用かつ意地悪vs主人公:気弱、な争い(?)が起こっていく感じですね。これからも宜しくお願いします。 (2016年6月26日 18時) (レス) id: ac6634c0b5 (このIDを非表示/違反報告)
はにーまかろん(プロフ) - 天下五剣の冷笑は暑い夏にぴったりですね!とまあ冗談はさておき、最新話読ませていただきました。お、これは主人公ちゃんへの独占欲が出ているのか!?刀剣男士の反応の意味を1人1人想像しながら楽しく読んでいます。長文&乱文失礼致しました。 (2016年6月26日 18時) (レス) id: 578cdfafe4 (このIDを非表示/違反報告)
オーキッド(プロフ) - (aya*)W.H)さん» ありがとうございます。どちらのシリーズでも少し重い話が入ります。これからもよろしくお願い致します。 (2016年6月15日 7時) (レス) id: ac6634c0b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:オーキッド | 作成日時:2016年5月26日 6時