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ふわり、と意識が浮上してきます。
ここは天国でしょうか。案外、現実とあまり変わらないのですね。
上半身を持ち上げてキョロキョロと辺りを見回します。
そうしていると、真っ白なカーテンが引かれます。なんだか目隠し用のカーテンまで引いてあって、まるで保健室のようですね。
「うみゅっ！？ A先輩、起きたんスか！？」
『……？あれ、鉄虎くんですか？』
おかしいですね。ここが天国だとすれば鉄虎くんも死んでしまった事になるのですが。
首をかしげていると、後ろから佐賀美先生も出てきます。
……どういうことでしょうか。
もしや、神様が気を利かせて最後に会えるようにと気を利かせて頂けたのでしょうか。
『おはようございます、佐賀美先生』
そう納得して、布団の中という状態で失礼かも知れませんが体を折り、礼をします。
そんな僕を、鉄虎くんも佐賀美先生も面食らったように見つめてきます。
何か、おかしい事をしたのでしょうか。
「…お、おう。おはよう」
「じゃ、じゃあ俺、ちょっと先輩達呼んでくるッスね……？」
おや、こちらから出向かなくても鉄虎くんがクラスメートたちを連れてきてくれるようです。
これも神様の趣向でしょうか、粋なことをなさいますね。
「あーっと、なんだ、その……大丈夫か？
体に違和感は？」
鉄虎くんが出ていったあと、佐賀美先生がそう聞いてきます。違和感、でしょうか。
『そうですね……少し皮膚がぶよぶよするような気がします』
恐らく水でふやけたのでしょう。もしかして、天国でもこのまま過ごさないといけないのでしょうか。
死んだ状態で過ごさないといけないとは、新情報です。死ぬ前に知っておくものでした。
……まあでも、飛び降りてバラバラになる事を考えたらマシでしょうか。
しばらく佐賀美先生と話していると、外でバタバタと騒がしい音がします。
「A！！ 大丈夫なのか！？」
ああ、室温が2、3度程上がった気がします。
この人の存在自体が暖房器具な気がします。
当初に比べて僕の彼に対する扱いが雑になってきている気がしますが、気にしないことにします。
スバルくんに比べたらマシな方だと思うので。
「あうう……A、すみませんでした…」
なぜ奏汰先輩が謝るのでしょうか。僕は逆に感謝しているのに。
僕が死ぬのを、手伝ってくれたのですから。
なぜ、皆さん泣いているのでしょうか。
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無名(プロフ) - 何年も前の作品みたいなのでお返事は返って来ないんだろうし伝わることもないのかもしれないとは思いつつも最高の話すぎてコメントを残したい。思わず涙出るほど感動しました。いいテンポで進んで読みやすかったです。最高の作品をありがとうございます。 (2023年1月3日 8時) (
レス) @page47 id: 04d38e0bdf (このIDを非表示/違反報告)
咲耶(プロフ) - この話凄く好きです。感動しました！ (2018年10月16日 5時) (レス) id: e18275a362 (このIDを非表示/違反報告)
早姫(プロフ) - 感動しました〜...！こう...仲間の大切さとか､友情ってこんな感じなんですかね？もしも､男主君が転生したら今度は幸せになって欲しいです〜！感動し過ぎて､涙が止まらず親に驚かれました...(￣▽￣;) (2018年5月24日 17時) (レス) id: 37587c2084 (このIDを非表示/違反報告)
果凛(プロフ) - かきぴーさん» 返信が遅くなり、申し訳ありません汗 そこまで言っていただけるなんて……！ありがとうございます。目を擦ったら腫れるので、ちゃんとハンカチで押さえてくださいね。笑 (2018年3月21日 8時) (レス) id: 38593f3572 (このIDを非表示/違反報告)
かきぴー - さっきから目を開いても前がよく見えないと思ったら瞼が腫れてるだけでした。めっちゃ号泣しました！！！隊長イケメン！！好き！！好きです！！！最後は家族の元に旅立ってしまった男主でしたが、仲間の大切さがよくわかる話でした！！ (2017年12月15日 22時) (レス) id: 41dff5bdb3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：果凛 | 作成日時：2017年8月30日 17時
