67話 ページ20
A「ここか…」
例の占いをしてくれる場所とやらの近くまで来たが、想像していた物通りの場所だった
他に比べると小さな家、そこら辺にある家より古びた感じはないが、少し小さめだ
裏で表では言えないようなことをしているならこの外観は妥当
いい意味でも悪い意味でも目立ちすぎると後で怪しまれるから
影から家をしばらく監視していたが、外からの出入りは今のところない
…大丈夫、向こうには書置きもしたし…
A「…行くか」
服装はこのままで、怪しい雰囲気を醸し出す家のドアの前まで行く
大丈夫、冷静に行けば1時間ちょいで終わる計算だ。今、自分の命を守れるような武器は持てる状況じゃないけど、ステゴロでも戦える
「コンコンコン」
ドアを3回ノックした
無機質な音が響くと、扉の奥から足音が聞こえてきた
私は折りたたみ式の小さなナイフをズボンの中に隠す
「誰かね」
扉の奥で誰かが足を止めて私に問う
私は息を吸い、眉を下げた
1番怪しまれないような
「占って欲しいんです」
いつもより高い声、やわい雰囲気
別人となった私の前に少し開かれたドアから老婆が現れた
老人の格好は黒いローブに数珠などがついていて、いかにもと言った格好だった
その人間はドアの隙間からジロジロと私を見始めた。頭のてっぺんからつま先まで値踏みをするように
「あの…」
「いいよ、占ってあげる。中へ入りな」
許可が出ると、薄く開かれていたドアが完全に開き、中へ誘われる
中に入ると薄暗く、黒い布で全面を覆われていた
…良くもまぁこんなに怪しい内装にしたな
目の前には椅子がふたつと机がひとつ、その上には水晶が置かていた
この部屋に私たち以外の人の気配はなし…
「そこへおすわり」
指定された椅子を引き、おとなしく座る
「年齢と名前を」
向かいの席に座る老婆はわたしにそう聞いてきた
私は予め用意していた嘘を話す
「…19歳、メメント・モリです」
「19歳のメメント・モリね。何を占って欲しいんだい？」
「最近、家族仲が良くなくて…これからのこと占って欲しいんです」
両手をきゅっとにぎって老婆にそう言った
「…なるほど、いいだろう。占うよ」
「本当ですか！ありがとうございます！」
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ToaRin.人形劇の人形師(プロフ) - ベルモットさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます。そう言っていただけるととても励みになります！続編のもありますのでそちらもよろしくお願い致します。 (2019年12月25日 22時) (
レス) id: ae3734b391 (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - イメ画に惹かれて読み進めているベルモットです。個人的に、好みな夢主でした。 (2019年12月25日 14時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
ToaRin.人形劇の人形師(プロフ) - ぴのさん» コメントでのご指摘ありがとうございます！後で修正しておきます (2019年9月28日 8時) (レス) id: ae3734b391 (このIDを非表示/違反報告)
ぴの(プロフ) - 59話でゾオンがゾーンになってます。 (2019年9月27日 23時) (レス) id: 5f84d6c253 (このIDを非表示/違反報告)
ToaRin.人形劇の人形師(プロフ) - 明煌羅さん» コメントありがとうございます！この絵には結構時間かけたのでそう言って貰えて凄く嬉しいです！Twitterのほうにもう少し画質がいいのを載っけています！そちらもぜひご覧になってください！応援のお言葉凄く嬉しいです！これからも続くのでよろしくお願いします！ (2019年9月22日 16時) (レス) id: ae3734b391 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ToaRin | 作成日時：2019年9月21日 20時
