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19話 ページ21

「Aちゃん!今日は何して遊ぶ?」



目の前の少女は、笑顔で私に話しかけてくる


花畑を駆け、木々を舞わせ、風を歌う少女



「…私に構わなくていいよ」


「なんで?」


「なんでって…私は誰かと一緒にいちゃいけないから…」


「いいじゃん、このくらい。楽しくない?」


「………」


「じゃあ、いいよね!」



彼女は私の手を引いて走り出した


嗚呼、美しい。世界はこんなにも…


_________
_____
_


「ピッ…ピッ…ピッ…ピッ…」



一定のリズムを刻む電子音


白い天井


霞む視界


重いまぶたと、体の鈍い痛み


張り付いたように動かない体


私は目を動かして周りを見渡した



私の横には男が椅子に座り、俯いていた



A「ぁ…」



トラファルガー・ロー?


暫くじっと見ていると、どうやら寝ているようであった


…作戦は成功したのか


声が上手く出ない。声帯損傷はしてないはずだから、純粋に声が掠れてしまっているだけか


体のキズはあとは残っているものの治っていた



体を起こそうとする



A「いっ…」



中はまだ治り切ってないのか、電流が走ったような痛みが脳に伝った


私は痛みに耐え、体を起こす



「起きたか」



隣から聞こえた声に肩を跳ねさせる


…いや、お前も起きたのか



A「あ…あの、ここは…」



とりあえず、一般人っぽい振りをしなければ



ロー「俺の船だ」


A「船…」


ロー「お前の傷も完治とまではいかないが、治した」


A「えっと、どなたが直してくれたんでしょうか…」


ロー「俺だ」


A「えっ…あ、そうなんですね……あの、本当にありがとうございます」



私は下から覗くように彼をみた


…疑ってたりするのだろうか



ロー「お前、名前は」


A「…サエウムです」


ロー「サエウムだな」



彼はそう言うと、何かの紙にそう描き始めた


医者だから、カルテだろうか…そういうのいらないと思っていたが海賊でも書く人はいるんだな



A「あの…なんで…助けてくれたんですか?」


ロー「あ?お前が連れていけって言ったからだろう」


A「そう…ですけど……」



もっと冷酷なやつだと思っていた。海賊なんてそんなやつばっかりじゃないか


本当に一か八かの賭けだったのに…



ロー「別にガキ1人治療したってなんの支障もない」

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ToaRin.人形劇の人形師(プロフ) - †NANA†さん» 訂正ありがとうございます。後ほど修正させていただきます (2019年10月29日 22時) (レス) id: ae3734b391 (このIDを非表示/違反報告)
†NANA†(プロフ) - 「ルフィ」であって「ルフィー」ではありません。 (2019年10月29日 22時) (レス) id: 9d78a5537a (このIDを非表示/違反報告)
ToaRin.人形劇の人形師(プロフ) - ばりおさん» 応援のお言葉ありがとうございます!まだまだ続きますのでよろしくお願いします!すっごく嬉しいです。お付き合い願います! (2019年9月14日 19時) (レス) id: ae3734b391 (このIDを非表示/違反報告)
ばりお - これからどうなるか気になります!更新頑張ってください(*´∀`)♪応援してます♪ (2019年9月14日 19時) (レス) id: 1a062a0ebf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ToaRin | 作成日時:2019年8月23日 20時

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