Ep.20 ページ22
．
自分で気づいた時には既に口から出てしまっていた言葉。
咄嗟に口を塞ぐが、Aにはハッキリと聞こえてしまっていた
Aは少し戸惑い、視線を泳がせながらも
A「い、いないよっ…？」
そう言って、恥ずかしそうに目を伏せた
本意ではないが、爆豪はAのその言葉にどこか安心を覚えた
しかし、次の一言でまた言葉に詰まった
A「爆豪くんは、いないの…？」
なんでそんなこと聞くんだ、と心の中で理由を模索するも、到底答えが出るはずもなく、爆豪は口を開いた
爆豪「…いねーよ。」
爆豪はそう言うとAの手にある “自分に似ている猫”を取った
A「あ、ちょ、ちょっと」
爆豪「うるせえ、店の外で待ってろ」
爆豪はそのまま店の奥まで消えた
いまいち状況が飲み込めなかったAだが、爆豪の言う通り、店の外に出た
．
店の外で待っていると、中からようやく爆豪が出てきた
しかめっ面で出てきたもので、Aも不思議に思った
A「なにかあったの？」
爆豪「いらねーことされたんだよ」
その言葉と同時にAの前には丁寧にラッピングされた物が差し出された
A「え、これ…」
爆豪「図書館、途中で抜けちまったからな
あと、別にカップルじゃなくても付けるくらいいーだろ、」
ポリポリと頭を掻く爆豪にAは驚きを隠せなかった
そして＿＿＿＿
爆豪「…？
なにニヤニヤしてんだ、きもちわりい」
A「…え？！」
知らずのうちに頬が緩みきってしまい、爆豪からも変な目で見られる
慌てて頬を抑えるが、Aの心は喜びに満たされていた
A「これ、開けていい？」
爆豪「勝手にしろ」
無愛想な言葉だが、それが照れ隠しだということがわかり、Aは少し笑った
綺麗なラッピングを丁寧に解き、中身を出した
出てきたのは先程見ていた爆豪に似ているその猫だった
A「これ……、ありがとう…！
すごく、嬉しい…！」
爆豪「…おう」
周りは人が大勢いて騒がしいはずなのに、他の人の声が全く聞こえない。
だが、自身の心臓の音と、爆豪の声だけはハッキリと聞こえた
まるで世界に2人だけのような、そんな不思議な感覚に、Aの心臓が更に高鳴った＿＿＿＿
。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 173人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
洸姫(プロフ) - まぐろさん» そう言っていただいてとてもうれしいです！続編も是非よろしくお願い致します＿|＼○＿ (2020年4月3日 21時) (
レス) id: b8ba091317 (このIDを非表示/違反報告)
まぐろ - この作品大大大大好きです！更新楽しみにしてます！ (2020年4月3日 19時) (レス) id: 5924415bb9 (このIDを非表示/違反報告)
洸姫(プロフ) - そらさん» 楽しんだ頂いて何よりです( ；_； ) ありがとうございます！ <(_ _)> (2020年3月25日 13時) (レス) id: b8ba091317 (このIDを非表示/違反報告)
そら(プロフ) - きゃぁー！！キュンキュンが止まりません！！これからも楽しみに待ってます！！ (2020年3月24日 2時) (レス) id: 225a49b51c (このIDを非表示/違反報告)
メンヘラ撃退者 - 爆豪の中の人不倫してんじゃんwww (2020年3月22日 18時) (レス) id: 2fea4d09cd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：洸姫 | 作成日時：2020年3月11日 18時
