久しぶり ページ47
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"続き"も、"幸せな日常"も、仲間も家族もいらなかった。
そんなもの得たって、どうせいつか失くなってしまう。
本当のこと言ったら、きっと皆いなくなってしまう。
神様は嫌いなものが多い。気高くて誇りの塊のような存在だから。
だから皆だって、きっとそうだ。
そう思ったけど。
それでもやっぱり、歩めなかったはずの"続き"の日々が楽しくて、"幸せな日常"が愛おしくて。
喧嘩して笑い合って、毎日を共に生きることが出来る皆がいるのが、嬉しくて。
あと一日だけ、あと一日だけ。
そうしている間に、随分と欲が出てしまった。
それなのに、まだ我儘を言ってもいいのだろうか。
「...本丸に帰ったら、何したい？A」
そんなこと、聞くなんて。
気づけばぽつりと、言葉が零れ落ちた。
「...ご飯、食べたい」
「ええのう、わしも腹減っちゅう。一緒に食うぜよ」
陸奥守が笑って同意してくれる。唐揚げ戦争になりそう。
「...短刀の皆、と...遊びたい」
「じゃあ俺っちも久々に混ざるかな」
「おっいいねぇ、俺も参戦させてもらうぜ。な、蜻蛉切！」
「自分はあまり隠れるのが得意ではないが...そうだな、たまには良いかもしれない」
薬研と鶴丸と蜻蛉切が参加を表明した。楽しくなりそうだ。
「...喧嘩、まだ、決着ついて...ない」
「完治してからにしろよ。あとほどほどに」
「前に全敗したトランプにする？また僕が勝つけど」
呆れたように和泉守が笑って、意地悪く言う割には、酷く優しい顔で堀川が笑った。
「...他には？まだ何かある？」
他には。
...まだいっぱいあるな。言いきれないほどある。
でもやっぱり一番は、これだ。
「...そ、れから、」
もし。
もしも、本丸に帰れるなら。
帰って、ちゃんと"続き"を生きることが出来るなら。
「...ちゃんと、話が、したい」
もう、嘘を吐かないで生きよう。
「...っ、A...？」
左腕に力を込めて、ゆるゆるとその手を堀川の瞳に伸ばした。
綺麗な、青い海の色。
「...こんな、綺麗な瞳の色してる...刀だったんだね」
「...え、」
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「...久しぶり、...堀川、国広」
そう言うと共に腕の力が抜けた。指先が彼の髪を掠めて落ちる。
急激に遠のく意識の中で、皆の叫び声とこんのすけの遠吠え、そして、
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「...雪!!」
堀川の、そんな声が聞こえた。
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狩歌(プロフ) - 作者さん» 私も作者さんのコメントで大泣きしました。ありがとうございます...！！ (2020年2月14日 8時) (
レス) id: 8b0337ee0c (このIDを非表示/違反報告)
作者 - 大泣きした…もうやばい…語彙力低下した… (2020年2月14日 1時) (レス) id: 514b4bbba8 (このIDを非表示/違反報告)
狩歌(プロフ) - かふぇいんさん» 告白されちった(違う)。そんなこと言っていただけて感無量です。ありがとうございます！リクエスト了解しました！もうしばしお待ちください！ (2019年2月10日 22時) (レス) id: 8b0337ee0c (このIDを非表示/違反報告)
かふぇいん(プロフ) - 連続でコメントすみません…！夢主ちゃんの質問コーナーみたいな茶番が見たいです。ぜひお願いします！ (2019年2月10日 22時) (レス) id: 67bbfad4af (このIDを非表示/違反報告)
かふぇいん(プロフ) - すき。すきです。すきしかでてこないです。これからも心から応援してますッ…！ (2019年2月10日 22時) (レス) id: 67bbfad4af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：狩歌 | 作成日時：2018年12月28日 13時
