51*一軒家。 ページ11
「着きましたよー」
知念さんがミニバンを停めたのは、駅から10分くらい離れた住宅街だった。
さっきのアーケード街が窓から見えたから、その先なんだ、ってことだけは分かる。
「うわぁ…」
住宅街の角っこにあるその家は、
赤色の屋根に、クリーム色の外壁、
茶色く塗られたドア、
こじんまりした、可愛らしい一軒家だった。
私の隣に並ぶ智さんもそのお家を眺めて、
「おぉ」
って小さく呟いた。
「可愛いおうちだねぇ」
「そうですね…」
周りの住宅に比べて、そのお家は一回り小さいけれど、
なんだか智さんに似合いそうな気がした。
「あっ、この物件なんですが、外も中もリフォームしていただいて大丈夫ですよ」
知念さんがニコって笑うと、
大野さんが「そうなんだぁ」って、その家を眺めて目を細めた。
もしかしたら頭の中で、どんなデザインにするか…とか考えてるのかな。
完成したら、見てみたいなぁ、だなんて、
贅沢な願いごとを、思わずしてしまう。
「築10年くらいなんですけど、耐震設備とかも結構きちんとしてるんですよ」
知念さんが鞄からスッとクリアファイルを取り出して、智さんに渡す。
「そっかぁ、日本は地震多いもんねぇ」
資料に目を通して、ウンウン、って頷く智さんを見て
知念さんがキョトンとした顔をした。
「あっ…彼、最近帰国したばっかりで…」
「なるほど、そうだったんですね！」
ちょっとびっくりしました、って知念さんは微笑んだ。
「中、入ってみましょうか」
知念さんが茶色い、ミルクチョコレートみたいな色のドアをガチャ、って開けてくれたから、
私と智さんは、
「お邪魔しまーす」
二人並んで、一歩足を踏み入れた。
一面が鏡、もう反面が収納になった玄関から部屋に上がると、
「わぁ…」
天井は吹き抜けになっていて、家全体が差し込んだ太陽の光を浴びて、キラキラ輝いてる。
そのこじんまりとした外見からは想像もつかないくらい、開放感がある。
「リビングの部分がアトリエになっていて、靴を履いて作業出来るようになってるんです」
「ほんとだぁ」
ガラス戸で仕切られたリビングは少し窪んでいて、地面が石畳になってる。
「このガラスは強化ガラスだし、特殊加工をしてあるので、塗料などが付いてもすぐ落とせるんです」
知念さんの説明に、智さんが「へぇ〜」って目を丸くした。
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璃夢(プロフ) - みっきさん» みっきさん、コメントありがとうございます。智さんのほんわかと優しさ、感じていただけて嬉しいです。私も書きながら癒しのパワーをもらってます笑 これからもどうぞよろしくお願いいたします♪ (2020年6月10日 0時) (
レス) id: 7d2e6a298f (このIDを非表示/違反報告)
みっき(プロフ) - 初めまして(^^)いつも楽しみに読ませていただいてます♪智くんのほんわかと優しい癒しオーラを感じて毎回読み終わったらほっこりしてます。次回更新も楽しみに待ってますね♪ (2020年6月4日 0時) (レス) id: 0364fca5be (このIDを非表示/違反報告)
璃夢(プロフ) - かえるさん» かえるさん、コメントありがとうございます。お話楽しんで頂けて、とても嬉しいです♪青い鳥の開設、今準備中なので、用意が出来たらすぐにお知らせしますね^ ^ これからもよろしくお願いします！ (2020年5月31日 0時) (レス) id: f209da7995 (このIDを非表示/違反報告)
かえる(プロフ) - いつも更新楽しみにしています！！差し支えなければ、智さんの新しいお家の見取り図が見てみたいです(^^) (2020年5月23日 1時) (レス) id: a9f7041f7f (このIDを非表示/違反報告)
璃夢(プロフ) - ゆうにゃんさん» ゆうにゃんさん、コメントありがとうございます♪ ドキドキしていただけて、とっても嬉しいです。これからもどうぞ宜しくお願いします！ (2020年5月20日 9時) (レス) id: f209da7995 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：璃夢
| 作成日時：2020年5月17日 22時
