Indulge in desire.【アカツキ@鞠】 ページ6
「ケーキ」と「フォーク」。
この世界には、そんな人種が存在するらしい。
フォークはケーキを食す事でしか味覚が刺激されない。
ケーキを食べなければ餓死してしまうなんて事は無いが、一度味わうと一生忘れることの出来ない程の食料が近くにあるなら、それが何であろうと食べたい、それがフォークである。
かくいう俺も、幼い頃突然味覚を無くし、フォークとなった。
ケーキを食したことがないと言えば、嘘になる。
嗅いだことのない甘い匂いは、非常に食欲をそそる。
ケーキに出会えることはかなり少ないので、見つけたら食べてしまいたいのだ。
じっくり、ゆっくり、その味を味わいながら。
ある日の夕方、仕事を終えた俺は特に道草などをすることも無く家への帰路を辿っていた。
「…………、ん？」
ふと、何処からか甘い香りが漂ってくる。
間違い無い、ケーキの匂い。
ふら、と匂いにつられるように歩いて行けば、そこには高校生程の男がいた。
「じゃあ、またな」
「おう、また明日」
友達と別れ、一人で歩いて行く。
＿絶好のチャンス。
怖がらせないように、鞄から数枚、メモ用紙に使おうと思っていたチラシを取り出してビラ配りを装って近付こうとしたその時。
「あっ、それ貰っていいすか？」
「！？」
なんという幸運。向こうから寄ってきた。
すぐ近く、目の前の『ご馳走』に喰らいつきたい欲求を抑え、
「どうぞ。その店好きなの？」
とさり気なく話しかけてみる。
「はい！俺、ここのハンバーガー大好きで…」
少しだけ幼さが残る笑顔。
そんな彼を見て、ちくり、と心が痛む。
きっと、俺がフォークで、彼がケーキで無かったら、この気持ち＿罪悪感何てものは、恋愛感情に変わっているのだろう。
好きだ。
直感的にそう思った。
＿だったら食べてしまえ。
心の中で俺が叫ぶ。
＿食べて、自分のモノにすれば良い。
違う、そんなことはしたくない。
＿またあの食事とは到底呼べない栄養摂取を続けるのか？
違う、違う、違＿
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ユキ@オリジナル専用垢 - お二方、とても表現や描写がとにかく綺麗で凄いです！ケーキバースやアイスバース、素敵ですよね！空弥さんが書かれたケーキバースの続きとアカツキさんが書かれたアイスバースをもっと詳しく……！これからも応援してます！ (2018年10月24日 0時) (
レス) id: 0a176a81d1 (このIDを非表示/違反報告)
林檎.☆ - 面白かったです。 更新、頑張ってください。 私は、初めてですがオリジナル作品を１つ書いてます。 あの...良かったら私の作品の題名を教えますか? (2018年10月23日 19時) (レス) id: b7d309d2d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空弥×アカツキ@鞠 x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/karaichi2422/ http://uranai.nosv.org/u.php/h...
作成日時：2018年10月23日 19時
