サバナクローの美猫さん

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ぶわっ！とリー君が突然現れた黒い靄に包まれた。そして、モクモクと大きくなる靄が次第に晴れていく。


『──あ、』


靄から出てきたリー君の姿はまるで黒い女王様、背後にもあの本で見たようなモンスターみたいなのが後ろに憑いている。


これこそが……【オーバーブロット】

魔法士の一番最悪な状態。


確かトレイン先生の授業で、【オーバーブロット】した者は命の危険があるって……！



『──リー君……！』

クロウリー「A君立ってください！このままでは危険です！早く他の生徒も避難を急いで………、」



エース「だらあああっ！！！くらえぇっ！！」


──ビュオオッッ！！


デュース「いでよ、大釜っ！！！」


──ガシャアアンッッ！！


グリム「ぶなああぁーーーっっ！！！」


──ゴオオォォッッ！！


「「「ええぇっっ！！？？」」」


他の生徒が逃げ惑うなか、恐れ知らずなエース君達がオーバーブロットしたリー君に得意魔法で攻撃していく。
彼等の行動に驚いたトレイ先輩、ケイト先輩、学園長が「何してんだ！」と声を上げた。


グリム「アイツ、あのままだと大変なことになるんだゾ！！」

デュース「流石にそこまでいくと寝覚めが悪い……それに──」

エース「まだ《僕が間違ってました。ごめんなさい》って言わせてねーし！！」

トレイ「…………お前達。……わかった！少しの時間なら俺の魔法でリドルの魔法を上書き出来る！その間に頼む！

学園長、寮生達の避難を頼みます！」

『ボクも一緒に…！』

ケイト「Aちゃんまで何言ってるの！？」


マジカルペンを握り締めて怒り狂うリー君に向かいあう。
ケイト先輩がボクを連れてきたんだから、やれることはやってやるさ！！勿論先輩も道連れですからね！！と指を差すと苦笑いしながら「しょうがないなぁ」と頭を撫でられた。


ユウ「こうなったら腹を括るっきゃない！みんなでリドル寮長を止めよう！！」


リドル《どいつもこいつもいい度胸がおありだね………！みんなまとめて…首をはねてやる！！》


『やれるもんならやってみろ！！爪で引っ掻いてやる！！』

ユウ「先輩、それは可愛いすぎです。」

『え、じゃあ……喉噛みきってやる！！』

エース「いや殺すなよ。」

『え、え〜とじゃあね〜……』

エース「もういいよ！！キリがない！！」




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