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(緑谷 side)
合宿でかっちゃんが誘拐されて、A君がスパイだったと知ったときは、底知れない自分の非力さに嘆いた。
どんなに強い敵に勝っても、誰かを守れないのならヒーローの意味はない。
僕が一番傍にいたのに…かっちゃんもA君も守れないなんて……。
結局、オールマイトや皆の力を借りなければ、かっちゃんを助けることは出来なかったと思う。
医師「申し訳ありません。確かに記憶を塗り替えたと思ったのですが……。」
マイト「謝る必要はありません。それだけあの子の中に奴の記憶が根付いているんです。
………これから、時間をかけて忘れるようにしないといけませんね。」
緑谷「………………。」
病院の先生とオールマイトの話してる内容は、僕にはよくわかる。
AFOと過ごしてきたA君にとって、あの人はかけがえのない存在だ。
そんな人が、オールマイトとの闘いでタルタロスに収容されたら、きっと彼はAFOを助けるために敵への道を辿ってしまう。
そうなったらもうA君をこちら側に戻すことは出来なくなる。
………だから、記憶を塗り替えることにした。
此処の病院の先生の"個性"は記憶を塗り替えることができるらしい。
そこで、A君がAFOに拾われた所をオールマイトに塗り替えることで、彼を敵から遠ざけることが出来る。
……そう思ったんだけど、やっぱりそう簡単にはいかなかった。
A君は今は睡眠薬で寝てるけど、この後もう一度"個性"をかけるみたいだ。
マイト「……これで良かったのだろうか。」
緑谷「え？」
マイト「幼くして弱っていたA君を助けたのは紛れもないあの男だ。
これは変えがたい事実なのは間違いはない。」
緑谷「………………。」
マイト「それをこんな形で私の手柄のようにしてしまっていいものなのか……。
A君を敵にさせないためとはいえ、逆に彼を苦しませたり、悲しませたりするのではないかと………思ってしまうんだ。」
いつもの笑顔ではなく、苦虫を潰したような顔を浮かべるオールマイトは弱音を吐くように呟いた。
A君がヒーロー側を憎んでるからこそ、彼の記憶がいつか戻ったらどうなるか……と考えたら……。
この件に関しては僕達だけじゃなくて、ヒーロー側全体の問題でもあり、課題でもある。
【平和の象徴】がいなくなっても、オールマイトの築き上げてきたものは消えることはないし、唯一頼れるのはオールマイトしかいないと周りは感じている。
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mikitty(プロフ) - コメント失礼します！この小説面白いですね！高評価しておきました！更新楽しみにしています！ (2021年3月27日 18時) (
レス) id: 05ebd46207 (このIDを非表示/違反報告)
ミヤビ(プロフ) - しのぶ様、えど様、ご感想ありがとうございます！精一杯頑張ります！ (2021年3月24日 21時) (レス) id: 1bc8c891e8 (このIDを非表示/違反報告)
えど(プロフ) - すごく面白いです！更新楽しみに待ってます！ (2021年2月25日 14時) (レス) id: 1af688c46c (このIDを非表示/違反報告)
しのぶ - 頑張って下さいね！ (2021年2月10日 22時) (レス) id: 399359edd6 (このIDを非表示/違反報告)
ミヤビ(プロフ) - 皆様ご感想ありがとうございます！まとめてで申し訳ありません。気が付いたらコメントが溜まっておりました……。更新を楽しみに待っていただきありがとうございます！プライベートもあるので、頻度は下がると思いますが何卒よろしくお願いいたします！ (2021年2月2日 8時) (レス) id: 1bc8c891e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミヤビ
| 作成日時：2021年1月8日 1時
