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グラン「恐らく奴は知っていた。だが、"個性"が発現しなければ意味はない。
そこで儂はある仮説を立てた。
……実に不愉快だが、奴なら有り得る。」
……なんとなく、本当になんとなくではあるが、私も彼と同じ考えであることがわかる。
AFOは長年生きてきた上で、いろんな知識を身に付けた男。
物腰は紳士的と見せ付けて、裏で何を暗躍するかわからない。
だからこそ奴と対等にやり合う為には、その暗躍の"裏"を返さなければ……と思っていた。
だが、これは誤算だった……。
塚内「グラントリノ、その仮説とは？」
グラン「……………奴は……、AFOはわざとオールマイトに敗北したのではないか…という事じゃ。」
塚内「っ？！」
マイト「……………。」
グラン「"個性"の発現は、成長と共にわかることが大多数を占めておるが、中には大きな刺激が無いと発現しない者も少なからずおる。
鬼龍の本来の"個性"を発現させるためには、鬼龍にとって刺激のあるものを見せる必要があった。」
塚内「それが……《自分自身がオールマイトに敗北するところを見せる》……と？」
塚内君の言葉にグラントリノは頷く。
頭を抱える彼に、掛ける言葉もない。
何故なら神野区の事件……いや、爆豪少年を拉致する頃から、我々は奴の手の上で踊らされていたのだから。
何故…死柄木と共に逃がさなかったのか、これで合点がいく。
もし、この力が敵の手に渡れば──……、
グラン「……………被害はこの国だけには留まらんかもなぁ。」
マイト「………。」
私の考えを読んでいたかのように声を発したグラントリノ。
未知なる力の塊とも言える【地脈】。
これは悪用されてはいけない！！絶対に！！
鬼龍少年が目を覚ます前に、なんとか対策を練らないと。
マイト「グラントリノ！！鬼龍少年を私の元に預けてはくれませんか！！」
グラン「それでどうなる？鬼龍は、緑谷と爆豪だけじゃなく、お前の事も恨んでおるぞ。
目を覚ました途端に殺される。」
マイト「何とかします！！彼にもわかってもらえるように、私が彼の──！！」
グラン「待て俊典。……儂に名案がある。」
グラントリノは私の言葉を遮ると、医師の先生に視線を移した。
グラン「先生に頼みがある。」
医師「わ、私ですか…？」
グラン「お主じゃなきゃ出来ん事だ。頼めるか？」
医師「………わかりました。」
グラン「……うむ。」
──こうして、我々の新しい日常が始まった。
(side end)
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mikitty(プロフ) - コメント失礼します！この小説面白いですね！高評価しておきました！更新楽しみにしています！ (2021年3月27日 18時) (
レス) id: 05ebd46207 (このIDを非表示/違反報告)
ミヤビ(プロフ) - しのぶ様、えど様、ご感想ありがとうございます！精一杯頑張ります！ (2021年3月24日 21時) (レス) id: 1bc8c891e8 (このIDを非表示/違反報告)
えど(プロフ) - すごく面白いです！更新楽しみに待ってます！ (2021年2月25日 14時) (レス) id: 1af688c46c (このIDを非表示/違反報告)
しのぶ - 頑張って下さいね！ (2021年2月10日 22時) (レス) id: 399359edd6 (このIDを非表示/違反報告)
ミヤビ(プロフ) - 皆様ご感想ありがとうございます！まとめてで申し訳ありません。気が付いたらコメントが溜まっておりました……。更新を楽しみに待っていただきありがとうございます！プライベートもあるので、頻度は下がると思いますが何卒よろしくお願いいたします！ (2021年2月2日 8時) (レス) id: 1bc8c891e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミヤビ
| 作成日時：2021年1月8日 1時
