第三十六話 ページ39
「どういうこと？？なんでお前が私の両親のこと知ってんの？？」
「あー…分かった分かった、話すから」
落ち着け、と宥められるがそれどころじゃない。
だってコイツは私と血の繋がりもない赤の他人。私の両親がどうとか、言える立場じゃない。
しかも、私の実家は東京から少し離れた埼玉県。わざわざ私の一人暮らしを邪魔しに来るということは、何かあったときじゃないとおかしい。
一ヶ月後はまふ達のライブなのに…厄介事を持ち込むのは本当にやめて欲しい。
「俺さ、お前の両親に、お前の保護者代わり？みたいなのを頼まれてよ、わざわざこのアパートに引っ越して来たんだよ」
「…あの親バカ二人は…」
「そんで、娘を立派な大人にしてやってくれと。立派な大人ってアレだろ、立派な家庭を持てって事だろ？だから、」
「私を結婚させようとか考えてたわけかよふざけんな」
私の両親は、信じられないほど娘愛が強いらしい。
実際、それが鬱陶しくてこっちに越してきたわけだけど。
一人暮らし生活くらいいいじゃん。無理に結婚させようとか本当に無理だから。
「小南家は家族揃ってめんどくせぇなぁ。俺はもう万策尽きたわ」
「じゃあ、何で私が仕事持ったら駄目なんだよ」
「なんか、就職するのは違うんだと。可愛い娘が東京で働くなんて危ないってよ。お前の両親は、お前に幸せな家庭を持って、のうのうと生きてほしいんじゃね？」
いやそんな無茶な。ちょっと矛盾が過ぎるでしょ、その考えは。
確かに、この前までは、働くなんて面倒だとか思ってたけどさ？
「それでだ。ここんとこ一週間、お前夜遅く帰ってきて、昼は居なかったろ？お前のおふくろさんは、俺に一週間に一回のペースで無事連絡を入れさせてたんだよ。でも、お前居ねぇもんだから、急いでそっちに向かうって」
「何で言っちまうんだよ…完全にお前のせいじゃん」
「俺だってお前が仕事してるなんて思うわけねぇだろが」
不服そうにソファに寝っ転がるキヨ。
一ヶ月後にこれが影響しなければいいんだけど。
うん、見え見えなフラグを立ててしまったような気がする…
「まぁ、頑張れよ」
「他人事か」
「俺も極力協力してやるからさ」
「だから他人事かって」
元凶はお前なんだよ。こうなった元凶は。
ソイツは寝っ転がって堂々とポテチを食べ出した。
それを、もう諦めるしかないのか、と思いながら見て、大きく溜息をついた。
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お茶丸。(プロフ) - しい。さん» ご指摘ありがとうございます！すみません、不覚でした…ご指摘のあった部分だけ修正しておきましたので、確認おねがいしますm(_ _)m (2018年10月24日 19時) (
レス) id: 6dbb0f543c (このIDを非表示/違反報告)
しい。 - コメント失礼します。指摘なんですが、天月さん公式マーク入ってないのでそこは注意して下さい、ふと気になりました。 (2018年10月23日 22時) (レス) id: 3e3e1564a7 (このIDを非表示/違反報告)
お茶丸。(プロフ) - スイさん» コメントありがとうございます！！なかなか厄介になってきますので頑張って着いてきて貰いたいです(；´∀｀)そんな風に言って貰えると嬉しいです、頑張ります｡ﾟ(ﾟ´▽`ﾟ)ﾟ｡ (2017年12月10日 12時) (レス) id: 9a94446a1d (このIDを非表示/違反報告)
スイ(プロフ) - すごく面白いです！キヨさんと夢主ちゃんの親御さんにはどんな関係が…(・Д・) 続き楽しみです！頑張って下さい！ (2017年12月9日 13時) (レス) id: 77c9f3f671 (このIDを非表示/違反報告)
お茶丸。(プロフ) - Limさん» コメントありがとうございます！！そうなんですよね。私自身、関西地方の者なのですが、志麻さんとセンラさんの口調の違いが難しくてですね…御指摘ありがとうございます、その事も念頭に置きながら、今後更新していこうと思います(´･ω･｀) (2017年12月4日 7時) (レス) id: 1dccf2b581 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：お茶丸。 | 作成日時：2017年9月3日 21時
