花の中で ページ3
「わ〜〜///」
「・・・凄い///」
二人の目の前に現われたのは、一面の花
風が花を揺らし、仄かな香りを運んでくる
「綺麗・・・」
さとし君が花に誘われるように
花の前でくるくると回りだす
揺れる花
その前で、楽しそうにくるくると
・・・君の方が、綺麗・・・
踊り続けるさとし君に、ゆっくりと近付きその手を捕まえる
「しょう君?」
引き寄せた身体、不思議そうに俺を見てくる瞳
・・・好き、だなー・・・
「・・・大好きだよ・・・」
ふと溢れてしまった想いが、口にでる
さとし君が、驚いた顔で見つめてくる
・・・言っちゃった
さとし君の感情を、見ない様に目を閉じる
それでも、想いを綴る
「さとし君が、好きです。」
「・・・・」
返って来ない返事
・・・・
無理!!耐えられない!!
しょう君が無言に耐え切れず、片目をうっすら開けて見てみると
花より真っ赤な顔で俯くさとし君
色を読み取る事も無く、真っ赤に色付くさとし君
「・・・好きです。」
今度は目を開けたまま、さとし君から目を離さないままに
「・・・・・うん///」
俯いたままに、小さく聞き取れた声
僕も・・・
「・・・へへ///」
本当に小さな声で、風が運んでくれなかったら届かなかった声
嬉しそうに俺が笑うと、少しだけ真っ赤な顔を上げ見つめてくる
何で不安そうなの?///
そんなさとし君を見て、笑みがこぼれる
「・・・ちゃんと、聞こえたよ///」
「!・・・//////」
又俯いてしまったさとし君を、ぎゅーっと抱きしめる
さとし君からは、花よりも甘い匂いが鼻を掠めていく
「大好きっ!!///」
抱きしめる腕に力を込めて、叫ぶ
言えた想い
届いた想い
嬉しさで涙が出る
「大好き・・・」
強く抱きしめられても、為すがままのさとし君
それでも、待っていると、おずおずとさとし君の手が俺の背中に、そっと・・・
本当に、そっと・・・伝わる体温に
逆に力を込めてしまう俺に、さとし君が漸くいつも通りに話してくれる
「しょう君、痛い・・・///」
そんな言葉だったけど///
風が一面の花を揺らす
踊っているかの様に
二人を祝福するかの様に
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じゅーくろー(プロフ) - ありがとうございます!幸せもらいました。来年もお暇な時に書いていただけたら嬉しいです。良いお年を! (2019年12月31日 11時) (レス) id: 26990fcaa5 (このIDを非表示/違反報告)
かおる(プロフ) - じゅーくろーさん» 沢山のコメント有難うございます。なので、1ページだけだけど、追加してみました笑さて、今日中にサンタさんは届けられるのか?頑張れサンタさん!! (2019年12月25日 10時) (レス) id: 17862cad9e (このIDを非表示/違反報告)
じゅーくろー(プロフ) - こんにちは。初めて読ませていただきました。泣けました。これからシリーズ読ませていただきます。かわいいピュアな小人のやまに癒やされました (2019年12月15日 13時) (レス) id: 26990fcaa5 (このIDを非表示/違反報告)
かおる(プロフ) - masaoさん» 今晩わー。終わっちゃいました。とてつもなく寂しいです。でも和とまー君がきっと、最後まで支えていてくれる。そう信じて。じゃないと、のんびりさんと、うっかりさんコンビだから笑コメ有難うございました。 (2019年10月28日 22時) (レス) id: 17862cad9e (このIDを非表示/違反報告)
masao(プロフ) - かおるさん、こんばんは。私はこの小人さんのお話が大好きで、いつも更新があると楽しく拝読していました。嫉妬メラメラの今の宿主の2人に笑いました。小人の2人とその宿主の2人の素敵なお話、ありがとうございました。 (2019年10月28日 20時) (レス) id: 7a74d9ef4d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かおる | 作成日時:2019年2月3日 0時