愛を売る人 … ４４ ページ45
「そう…？」
見透かされてるようなトモの眼差しから逃れようと、目を逸らすオレ…クスッと小さな笑い声が聞こえた
「ウソつけない子だね、宏光は…」
ポンとアタマに手を添えられて、柔らかく髪の毛に指が絡んだ
「いいよ、隣にいてくれるならそれでいい」
「トモ…」
「今日は、仕事だと思って欲しくないんだ…」
「え？」
「なんて言うか…その…普通の…デートだと思って欲しい……あ、なんかハズイ…」
口許を隠し、オレから目線外しながらそう言ってくれる
いつも冷静なトモの頬が、薄ら上気してる様に見えた
「さすがに…３０オーバーにはイタイよな…」
って独り言みたくブツブツ言ってるトモに、オレは少しだけ心がホワッと温もるのを感じた
「…うん、ありがとう…オレこそゴメンなさい…、星祭り初めて行くから、楽しみ」
「そう？なら、今日は色々楽しいことしよう」
嬉しそうなトモの表情に、オレは同じだけ笑ってみせた
「はい」
「わ、賑やかだなぁ…」
七星通りは予想以上に見物客が多くて、驚いてしまう、大通りの両サイドには出店があったり既存の店が軒先に屋台を出していたりと、かなりの盛況っぷりだった
「ホントだな、祭りってこんな風だったの忘れてた」
「来たことないの？」
「そだな…子供の頃は父親はいつも忙しかったし、母親は体が弱くてね、姉は人混みがあまり好きじゃないらしくて、そういうの行きたがらないから…宏光は？」
トモ、お姉さんいたんだ…初めて聞いた
「オレも無いです、ずっと店で育ってきたから、星祭りの日はお留守番かな」
小さかったオレは、店の奥で下働きしながら、櫻花楼に一夜の愛を求め来る人を、何だか不思議な思いで見ていた
子ども心にも、ココにあるのはホンモノの愛じゃ無いとわかっていた気がする
客が帰った後、気怠く疲れた顔をした娼花達は、少しも幸せそうじゃなくて…それが可哀想だと思っていた、その頃は、まさか数年後の自分のだとは思ってなかったけど…
「なら、今日は楽しもう、せっかくの初祭りだからな」
ニコッと笑うトモが、「何か屋台で買って食べようか」と周りを見渡した
「宏光は何が食べたい？」
「えっと…たこ焼き？」
「たこ焼きな、あの店行列出来てるから美味しいのかな、時間かかるかもだけど並んでみる？」
「うん！」
少し先にある屋台、《たこ焼き》のデカい派手目なロゴがかなり目立ってて、確かに他の店より人が並んでる
トモと二人で並んでると
「…花魁？」
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GAYASAKURA(プロフ) - こっちゃんさん» 機会があれば書いてみたいと思います！コメ大感謝です！ (2019年2月9日 19時) (
レス) id: 3b1ef006c1 (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - こっちゃんさん» 連コメありがとうございます！ですよねー特にみっくん笑、実際の男子高校生はまだ幼さがありますが、ハマってるのは間違いない笑、でも先生もいいんだよなぁ…、雪華でどっちも書いたな、と懐かしく思いました、学園モノは書いてても楽しいので、樹ちゃんとのエピも (2019年2月9日 19時) (レス) id: 3b1ef006c1 (このIDを非表示/違反報告)
こっちゃん(プロフ) - 樹ちゃんからの手紙を読む場面は何回見ても泣けてきます。30過ぎると、高校生役って違和感を感じるのに、キスマイは違和感がないのは何なんだろう。特に藤北は… 学園ドラマ出られそうな程に自然に見える(^^; 樹ちゃんと幼馴染と藤北の恋 良いかもです。(^-^) (2019年2月9日 17時) (レス) id: 09c99e26a2 (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - こっちゃんさん» エイベたんの《樹エピ 》にまた違うお話浮かびそうで、想像蹴散らしてます、もう掛け持ちはムリ笑、コメ大感謝です！ (2019年2月9日 12時) (レス) id: 3b1ef006c1 (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - こっちゃんさん» ホントなのかわかんない笑、勿論アルバム＆魂は今か今かと期待しております！とりあえずオリコンの結果がドキドキ…そしてトラさん、Mステ…あーもぉ有りすぎて幸せな困り方笑、お話はかなりheavyな展開になるかもです、ヤバいな…宜しければ続き覗いて見て下さいねー！ (2019年2月9日 12時) (レス) id: 3b1ef006c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：GAYASAKURA
| 作成日時：2018年12月29日 18時
