藤北協奏曲…利家とみつ？ ２

MJK？… ５５ ページ10

「行方不明…って…？」
「みつ殿？いかがなされました？」

タクシー乗ってる時、テレビ局目の前でかかってきた藤ヶ谷からのＴＥＬ、アイツがオレにＴＥＬしてくるなんて滅多になくて、胸騒ぎを覚えながら画面をタップした

第一声…滅多無いほど焦りまくった声で《利家行方不明 》の知らせに、バクンと心臓が鳴った

けど、隣には《みつ姫 》がいる
極力平常通りの声で「わかった、何とか手を考えるから…」と言い聞かせＴＥＬを一旦切った

案の定、隣の《みつ姫》は、心配気な表情でオレの様子を伺ってくる、まだ伝えるわけにいかないよな…

「ん、何でもないよ！その服、よく似合ってるな」
「…そうでしょうか、足が丸見えで恥ずかしゅうございます…」

モジモジしながら、黒タイツの足を隠す様に手を添える

「そんな事ないって、…流石に着物姿じゃ連れてけないからな…」
「はい、…承知しております」

藤ヶ谷に会わせてあげる…と言い含めて連れてきたテレビ局

昨日のうちに知り合いのセレクトショップのオーナーに頼んでみつ姫の服を調達してもらった

元々はスタイリストさん、オレらもずいぶんお世話になった人で今は独立して自分の店を持っていた、実はおネエで玉森の熱烈なファン、だから宮田にはめっちゃ激辛対応だったw

クセ強いけど、話しやすいいい人だ、見る目も確かで、安心出来る

「北山くんが女の子の服ぅ？ナニソレ？」
「親戚の子なんですよ、東京来んの初めてで、見学連れてくんですけどせっかくなんで可愛くしてあげようかと！」
「ホントに親戚ぃ？知らないわよ、バズーカ喰らっても！」
「ホントに親戚ですよ、誰が見てもオレそっくりだし！」
「そうなの？…じゃ可愛い子よね！」
「まあ…そうかな…」
「いーわよいーわよ、任せて！…これなんかどう！」

…って、ウキウキモードで何着か出してくれて、そっからオレがあーでもないこーでもないと考えて選んたのが、このニットワンピとやら！

《クリーム色のフワモコ》…オーナーオススメのちょっとミニ丈…

持って帰って渡したけど、着方がわからないと言って、恥ずかしながらオレが目の前で着て見せた////

「…これで宜しいのでしょうか…」

…っ！！おお、コレなら利家も惚れ直すだろっ！

「みつ姫、よく似合うよ！」
「はい、…ありがとうございます…ですが足が…」て言うと思って買っといた黒タイツ！


準備万端…のハズなのに、肝心の利家が行方不明とか…MJK？



どうすっかな…まいった……

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