LOVE CASTE … 恋哀階級

CASTE … ３０ ページ32

｢んじゃ、再会としばしの別れにかんぱーい(^^)/｣
｢うぇーい！北山パイセン、三日間お世話になりましたぁ｣

オレとタマが合流した時には既に出来上がってたニカ千、ザルのように酒を流し込んでいく二人をオレとタマは呆気に取られて見てるしかなくて…

｢お、おい、明日まだ研修あんだぞ！も、ヤメとけって！｣
｢…ったく、オマエら新人研修の時からうぇーいが過ぎるんだって！研修センターで酒盛りしてめっちゃ人事部長にドヤされたの覚えてねぇのかよっ！｣
｢あー？あったあったそんなコトｗｗ千賀とオレと玉森同室でさぁ、ナイショで研修センター抜け出して買いもん行って、めっちゃ楽しかったよなあ、･:*ゞ(∇≦* )ぎゃはは｣
｢楽しかねぇよっ！巻き添えくってとばっちりだわっ！今でも伝説だぞアレ！｣

あーアレな、時間になっても講義室に来ないから、城島人事部長が心配して見に行ったら酒缶溢れる中三人パンイチで爆睡、あの温厚な城島部長がブチ切れしたっていう伝説だよなｗ

そのまま廊下に立たされてたって本社まで漏れ聞こえてきた

そのハデにヤラカシた3人組が営業部に配属になるってことで、オレは滝沢部長から｢北山、前代未聞の問題児が来るらしいから、頼むぞ！｣って目ヂカラ強めに言われた

でも来たのは三人三様の不思議な魅力を持ったコイツら！
前評判とは全然違ってて、3人とも仕事はホントに真面目に一生懸命やっていた

あっけらかんとしてるから、上司からの少々の小言にもビクともしないメンタルの強さもあって、今どきの型にハマった要領のいい他の同期の子達とは違う、泥くさくやっていくタイプだった

何気に城島部長はこの三人がお気に入りのようで、社食で一緒にメシ食ってるのをオレはよく見かけていた

｢きたーまパイセェン、かのりょれきたんすかぁ？｣
｢うぇーい、オレも聞きたぁい、みっくんパイセンの武勇伝！｣
｢あ？るっせ、いねぇよ、ンなの！｣
｢ええ？いないんすかぁ、よもやチェリボとか？それヤバい、パイセンってば妖精になっちゃうよぉ！｣
｢なんねぇよっ！余計なお世話だ！｣
｢ちゃんと本気の恋愛しないと、独りぼっちは寂しいからね、マジやべー！｣

本気の…恋愛…

オレの反応にタマが感づいたらしくて、オレに目配せすると店員に会計を頼んだ

｢ヤバいのはオマエらだろ！ほらニカ千帰るぞ、ホテルまで送ってくから、…ミツも帰ろ｣
｢お、おお…｣

店を出てタクシーを拾う、タイミング良く来た一台に三人が乗り込んだ

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