１２４話 ページ32
｢…起きたのか…？気分どう…──？｣
薄紙の向こうから聞こえて来る声…
少しだけ鼻に掛かったような…穏やかで優しい声…
冷たい何かがオデコに当てられ、暖かく柔らかい肌触りのモノが頬に添えられた
｢まだ熱あるな…喉乾いてない？アクエリ飲むか？｣
声の方に顔を向けると、滲むような視界が少しだけクリアになった
｢太輔、…分かるか？｣
｢ひろみつ…？｣
視界に入るその顔は、心配そうな表情を浮かべオレを見つめていた
一瞬、なにがどうなってるのかわかんなくなってて、焦るオレ
｢え、オレ…宏光どして？｣
｢ｸｽ…覚えてねぇの？横尾さんにオマエ熱出して休みって聞いたから様子見に来たって、オレさっき言っただろ、…ったく、しょうがねぇなぁ｣
｢そう…だっけ…｣
宏光の手を見て、乗っかってた冷たいものは、タオルだと認識する
｢ほら、熱計れよ、体温計探しまくったわ｣
苦笑い浮かべながら、オレの手に体温計握らせてくる
｢いい、どうせ大したこと無いから…｣
｢何言ってんだよ、オレが来た時オマエ玄関でヘタリこんでたんだぞ、ホラ！｣
そう言って服の隙間から脇に体温計差し込んで来る
｢いいって、有っても無くても変わんねぇよ、寝てりゃ治る！｣
｢何こんな時までイキってんだよ、解熱剤だって探したらちゃんと有ったぞ、なんで飲まないんだよ｣
どうしてって……
言おうかどうか迷ってしまう、言ったら笑われそうだし…
｢ん？太輔？｣
｢だって…苦いのキライ……飲めない…｣
｢…は…？｣
｢苦いからムリ…｣
宏光から視線外してムスッと答えると、少しの沈黙のあと、ブハァ…て宏光の吹き出す声が部屋に響いた
｢おま、子どもかっ！苦いから飲めないとか、いくつだよ…ｸｽｸｽ…｣
｢仕方ねぇだろっ、誰にだって苦手なモン一つくらいあんだろ、たまたまオレはソレなの！｣
宏光、まだ笑ってるし…クソ恥ズい、やっぱ言うんじゃなかった…
あーもぉ発熱＋凹みで、立ち直れなくなりそう
｢粉じゃないなら飲めるだろ、ホラ！｣
錠剤二粒とアクエリを渡してきた
｢やだ、飲まない｣
｢太輔！｣
呆れた顔してオレを見てくる宏光…むぅ…
｢…じゃ飲ませろよ、口移しで…｣
オドシのつもりで言うと、宏光はちょっとため息つくと
｢仕方ねぇな…｣
て呟き、持ってた粒を2つ口に入れ、アクエリのフタを開け口に含んだ
｢…ッ？｣
そのまま唇が重なり、冷たくてほんのり甘い液体が流し込まれる、思わずそのまま飲み下した
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GAYASAKURA(プロフ) - さらさん» 連コメありがとうございます！あと３話で終わるといいのですがｗメンタル強化ありがとうございます！松永ってば、何やらかすつもりなんだか、変な関西人も出てきましたし、今日中には学ラブ編ENDと行きたいのですがｗ宜しければ続き覗いてみてくださいね！コメ大感謝！ (2017年1月21日 17時) (
レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - 未来さん» こんばんは！コメ＆お知らせありがとうございます！あ、またやらかしてましたｗ早速直しましたぁ、運命のクリスマスが間もなくやってきます、学ラブもやっと終わりです、ダラ長くてホントに申し訳なかったと…宜しければ続き覗いてみてくださいね！コメ大感謝です！ (2017年1月21日 17時) (レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)
さら(プロフ) - ハッ！学ラブ編があと7話ということは高校生藤北のピュアラブが残りわずか…！うー、心臓に毛を生やして待ってます。(すでに138話最後の松永のセリフで “あーあーあーあー”ってなってます(涙)) (2017年1月21日 16時) (レス) id: f3ad69d823 (このIDを非表示/違反報告)
未来(プロフ) - 久ｺﾒです｡2人が今後どうなっていくのか心配ですね!?m(._.)m後､131が2つあるような気がするんですけど､私の気のせいだったら､ｺﾞﾒﾝﾅｻｲm(._.)m (2017年1月21日 14時) (携帯から) (レス) id: 546aa22f8e (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - さらさん» 学ラブ編は間もなくラスト…でもあと７話で終わるかな。ちと不安ですが頑張ります！宜しければ続き覗いて見て下さいませ！コメ大感謝です！ (2017年1月21日 12時) (レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：GAYASAKURA
| 作成日時：2016年12月17日 23時
