雪華 … Snow Crystal

４３話 ページ46

女子達の盛り上がりは体育館準備中もエンドレスｗｗ

ココまでくると、もうオレも放置、
個人的にはもう少し口より手を動かして欲しかったりするけど、もはや諦めに近い


｢ね、ダレに告げるの？｣

どうやら話しは核心に近くなってきたみたいだ

別に聞くつもりは無いけど、この距離だとどうしたって聞こえて来る、オレいるんだけど良いのかなぁ…

黙々とバスケコートのラインの剥がれかけてる所に白テープ貼って補修してると

｢私、横尾くん｣

て声が聞こえた、横尾さんかぁ、なんかわかる！横尾さんクラスの信頼厚い学級委員だし、面倒見良いよね、うんうん！

｢え、横尾くん？…あー分かるけど、横尾くんのカノジョは大変だよ｣
｢どして？｣
｢ウソ、横尾伝説知らないの？｣

横尾伝説？ナニソレ？
ゴメン横尾さん、オレ今、耳がダンボｗｗ

｢横尾くんが１年の時、カノジョとの初デートに自分でお弁当作ってきた時の話！｣

へえ、横尾さんやるじゃん！時々オレもお裾分け貰うよ、卵焼きめっちゃ美味しい♥

｢あー知ってる！カノジョも横尾くんにお弁当作ってきてて、二人して《せーの！》で見せっこしたら横尾くんのお弁当が三段重ねの超完成度高いお弁当で、カノジョ泣いて帰って初デートがラストデートって話でしょ！有名だよね｣

そ、そうなの？横尾さんソレはちょっと…

｢そうそう、次に付き合った子にはバースデーケーキ作ってもらったからって、お返しにその子の誕生日にケーキ作ったら、またまたパティシエばりの最強ケーキでカノジョが横尾くんに越えられない壁感じてジ・エンド…｣

｢横尾くん、モノすっごくいい人なんだけど、付き合うにはある部分ハードル高いよねぇ｣
｢分かるぅ｣

コレが横尾伝説かぁ

しみじみ頷きあってるジョシ達…
なるほどなぁ、なかなか難しいんだ
横尾さん大丈夫、オレ横尾さんの作るゴハン大好きだから！

｢そっかァ…それ聞くと地味に萎えるなぁ…ソッチはダレにコクんの？｣

まだ続くんだｗｗ

もうオレ帰っていいかな…殆ど作業済んだし…


全くと言っていいほどやる気の無いジョシに一応声を掛けて戻ろ…と思っていたら

｢私？藤ヶ谷くんにラブコールする♥｣
｢え、私もなのに！｣

その名前に、ビクリとカラダが反応した


｢ソレ横尾くん以上にハードル高いってば、藤ヶ谷くん目当ての子めちゃくちゃ多いよ！大体藤ヶ谷くん、菜月のカレシでしょ！｣



｢でも、もう菜月いないじゃん、コレってチャンスじゃない？｣

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