26話 ページ28
黒崎はそれから大人しくなったみたいだった
学校で時折すれ違うこともあるけど、オレももう相手にする気ないし、向こうもなんも言ってこない
あの日で終わったんだと思ってたけど、どうやらそうではない事がわかった
佐倉からLINEで、どうやらオレとの仲を疑われてる様だと連絡が来た、
アッチが「ホントに付き合ってんのか?」と疑心暗鬼らしい、佐倉の行動に未だに目を光らせてるようで、黒崎に取り入ってる一団の中の2年を使って、オレらのコトを確認してるようだった
「…マジか…」
「ゴメンね、藤ヶ谷くん…変な展開にしちゃって」
「アイツ、サイテーだな…佐倉さ、なんであんなヤツと付き合ったんだ?」
「ウチのお父さん…隼人の父親が経営してる会社に勤めてたの…自分と付き合わなかったら、お父さん…クビにするって言われて…仕方なくて…、でも凄く束縛されるし、言う事聞かないと叩かれるし、怖くて…けどお父さん、そのコト気付いてくれて…ウチ、おじいちゃんの家に引っ越すことになったの、おじいちゃん田舎で農業してるんだ、お父さん後継ぐって言って…だからもうすぐ引っ越すの、隼人に別れてほしいって言ったんだけど聞いてくれなくて、呼び出されて…」
それがあの日か……
北山に似た大きな瞳が、ポロポロと涙を溢れさせる…
佐倉に対して恋愛感情は全く湧かないけど、明らかに理不尽な扱いを受けてる状況を見過ごすわけにも…アイツを叩きのめせば簡単に終わる話かもしれないけど、《揉め事を起こすな》の忠告もあって、オレはそれにはストップを掛けていた
「アイツはお前のコト、見張ってんだよな」
「うん、毎日LINEくる…私の行動、全部知ってる…いつも誰かに私のこと監視させてると思う…」
…ったく、ねちっこいヘビみたいなヤツだな…気色悪い…
「なら、ソイツらにオレ達が付き合ってるらしいトコ見せればいい…」
「付き合ってる…らしい…?」
究極の選択……
それが、オレ達の考えたあの作戦だった…
とりあえず佐倉が無事引っ越すまででいい…
北山…
泣かせてゴメンな⋯⋯────
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GAYASAKURA(プロフ) - daimommさん» 宜しければ最後まで見守って頂ければ嬉しいです!コメ大感謝です! (2018年4月9日 23時) (レス) id: 3b1ef006c1 (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - daimommさん» こんばんは!コメ有りのお知らせが来て、ビックリしましたーw再読ありがとうございます!なんか恥ずかしいw、設定がブレまくってるので、その辺は大目に見て下されば有難いですw恋蕾は、vol.5に入ることが決定でございます、相変わらず無駄エピ増えてますが (2018年4月9日 23時) (レス) id: 3b1ef006c1 (このIDを非表示/違反報告)
daimomm(プロフ) - こんにちは!恋蕾で胸がざわざわして落ち着かないので、二人の原点を再訪しました。二人の絆を再確認して、恋蕾で来るであろう衝撃(?)に備えようと思います!恋蕾がUpされるまでに読みきれるかな・・ (2018年4月9日 17時) (レス) id: 4014bb6c4e (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - さらさん» こんばんは!コメありがとうございます!藤北、どうにか仲直り?出来そうな予感w勘違い過ぎるみっくんに、太ちゃんどうやって気持ち伝えさせようか思案中です、ユルユル更新となっておりますが、どうぞ宜しくお願い致します!コメ大感謝です! (2016年12月3日 18時) (レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)
さら - ピュアな北山くんにキュンとします!でも違うよ、なんでそうなった!?って突っ込みたいくらいのすれ違い(困)辻褄が綺麗にあってしまう見事なすれ違い、というか勘違いに藤北ぁーーーってなってます。作者さんが大切にこのお話を進めているのを感じ、応援しています (2016年12月3日 12時) (レス) id: 711613c946 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:GAYASAKURA | 作成日時:2016年11月13日 22時