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志麻くんのどこが好きなん?
可愛い顔して聞いてくる真っ赤な目。吸い込まれそうな目で、思わずじっと見てしまう。
駅近くのスタバで声をかけられた。志麻経由でいつの間にか仲良くなってたんだよね。一口、フラペチーノを飲む。
コミュ障って最初に言われて最初は確かにそうだったけど、慣れてきたのか最近は遠慮がなくなってきた。いいんだか悪いんだか。
「志麻?どうしたの、いきなり。」
「そういや、そういう話聞いたことないなって。」
きっと坂田くんが求めてるのは、かわいらしい女の子な話なんだろうけど、あいにく私はそんな話をぶち壊す人間なんだよな。
「で、どうなん?」
「志麻の好きなとこでしょ?顔。」
「…え?」
大きな目がぱちくり、と見開かれた。
「ん?」
優しいところ、とかそんなことは言わないよ。言ったことも無い。
「顔、顔かぁ…まあ確かに志麻くんかっこええもんな。」
ほんとにね。志麻の顔に関しては私いくらでも好きなところ言える自信がある。顔だけだけど。
「ほんなら、顔以外は?」
「顔。」
俺頭いい聞き方ちゃう?って笑う坂田くんに少し申し訳なさすら覚えてきそう。
「聞いてた?」
「聞いてたよ。だって、顔しか興味ないんだもん。」
「ええええぇぇぇ?」
すっごく不服そうな顔。ごめんね、こんな恋愛してて。
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