弟が無能な訳ない【wrwrd】

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Aside

あれをきっかけにうみは無能になった。


俺の代わりに。

無駄なことしなくてええんに。


...俺は、うみの引き立て役になれてたから。

でも、いち早く覆さないと。

俺が、「A!......！」

...なんや。


em「Aさん、寝てたでしょう？！」

『知らん。平日にも学校ある方が悪いわ。』

em「いや、普通平日ですからね？！」

『先生、煩いと禿げますよ。』

禿げてへんわ！と煩い先生を横目にうみを見る。

笑うクラスメイトを見ず、少し破れたノートに板書を写していて、頑張ってるのが目に見える。


...ホント、なんで俺から無能なんてそんな場所を盗ったんや。

俺の溜息もつゆ知らず頑張り続けるうみは、


たまに痛々しい。





チャイムがなり、号令をする。

やっと4限が終わって昼休みになった。

『うみ、行けるか？』

ut「んー、まぁ大丈夫やで。」

『...無理はせんでな。』

はぁいと気伸びしたら声を聞いて二人で生徒会室に向かう。

着いた先にはみんなが既に集まっていて、

また遅いのはうみのせいだと勝手に言っている。

『俺がお弁当探してたから遅れたんだけど。』

os「なんや、なら先にいうめう〜、」

...俺なら、違うのかよ。

知っとるけどさ、ホントにウザったいわ。

舌打ちをする前に口に卵焼きを入れる。


...んまい。

流石うみやな。めっちゃ美味いわ。

『うみ、美味しいで。』

ut「そ、良かったわ。ありがとぉな？」

こーゆー時は嘘が少し緩い気がする。

少し嬉しそうな雰囲気を纏って、笑うから。


tn「あ、大先生、書類出来とるよな？」

ut「ふぅん、勿論だぜ！...あれ、忘れたわ。」

tn「は？お前、絶対忘れないからって言うてたよな？お？」

ut「ﾋｪｯ……」


放課後持ってこいよ。ダッシュな。

と、トンちは言い残して教室に戻っていく。

『...うみ、俺やるわ。』

ut「Aがやらんくてもええよ。僕のやし。」

『...黙ってやらせて。』

でも、と続けるのを止める。

怪我させたのは俺やし、その怪我であまり無理させたくないからな。

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