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しん、と静まり、凍る教室。
グルちゃんは焦った顔で、
トンちは青ざめた顔。
当の本人達は驚いた顔で困惑している。
『...なぁ、コネシマ、シャオロン。良く、聞いとけよ。』
『中の人、って何なん?鬱がお人形で操られてるとでも言いたいんか?しかも頑張ってやった書類や。俺も、手伝ってない。鬱が一人で作った書類やで?いつもそうだよ。鬱は本物の、藍場海や。一番仲の良いはずのお前なら分かるよな?捏田昭。』
次な、と笑ってシャオロンへ。
『んねぇ、無能先生てさ、可笑しいと思わん?そんなのお前らの決め付けで、無能なんて存在せんのにさ、頑張った鬱をお前は労る前に、褒める前に、それをこじつけてるん?お前も鬱と仲良いよなぁ、なら、変わりに言うことがあるんちゃうか。分かるよな、西龍小汰。』
じゃあなと言い切り、教室を出る。
無意識に向かったのは、科学準備室で。
『...失礼します。』
??「おや、サボりかい?」
『そんなとこっすね。クラレ先生。』
この人は科学担当の減医クラレ先生。
うみも俺も、とてもお世話になっている先生だ。
kr「で、授業サボってまで来て、今日はうつくんに何かあったのかい?」
『...今日、は、俺が色々あって。昨日も。』
軽く説明し、飴をまた放り込む。
kr「...ふむ、別にいいんじゃないのかい?」
『...でも、』
kr「Aくんはうつくんを、...うみくんを、守りたいんだろう?なら、良いじゃないか。距離が空いたって、守る為で、遠ざける為ではない。多分、君達なら大丈夫だよ。」
ぽん、と頭に乗った手。
泣きそうになるのを堪えて、ありがとうございますと笑った。
kr「ところで、新薬の実験だi...使ってみないかい?!」
『実験台ってガッツリいいかけてましたよね。』
kr「イ、イヤシラナイナー。」
『ったく、俺、戻りますからね!!』
軽くなった気持ちをのせて、教室に戻っていく。
少しでも、制御しながら守るんや。
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ゆとは(プロフ) - 苺華さん» へ、泣かんでください...?まだ続き書くんで、涙は最後に残してください...。(?) (2019年10月5日 7時) (レス) id: f7fb952562 (このIDを非表示/違反報告)
苺華 - やばい、、泣きそう笑 (2019年10月4日 23時) (レス) id: 1128e57cc5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆとは(プロフ) - 紗柿さん» え、純粋に嬉しいです。僕自身、語彙力が足らないのに、そう言って頂けるととても嬉しいです!ありがとうございます! (2019年7月7日 18時) (レス) id: 3a54a8b465 (このIDを非表示/違反報告)
紗柿(プロフ) - 作者様の選ばれる言葉とか表現が好きです!これからも更新頑張ってください、応援してます! (2019年7月7日 18時) (レス) id: 1a7abc7277 (このIDを非表示/違反報告)
ゆとは(プロフ) - 雪うさぎ@国民同盟/新垢さん» ん???あの、ありがとうございます!主が無能系は確かに多いっすね。いや、でも、ふと思ったんすよ。...両方実は有能にしてしまえば?と(語彙力)コメントありがとうございます! (2019年7月6日 21時) (レス) id: 3a54a8b465 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆとは | 作成日時:2019年6月28日 21時