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崇裕の部屋のドアをノックすると、
「っ!はいっ!」
ビックリしたのか、勢いよく返事が返ってきて、安心しつつドアをあけました。
「たかー?」
「……なんや、おかんか……」
崇裕が私の姿を確認し、あからさまに肩を落としました。
「なんやってなによ」
「なぁ、のんすけどう?」
「え?どうって……たかのおかげで反省して、みんなに謝ったけど……」
「え、俺だけ謝られてへん!」
もともとない肩を落として、かわいそうなくらい落ち込んでいます。
望ならともかく、許してあげる側の崇裕がここまで落ち込んでいるとは予想外でした。
「あー……なんか、たか普段怒らないのに今日は怒られたから、怖がっちゃってね……許してもらえへんかもしれへんどうしようって泣いてる」
「えぇ?!なんでやねん!あぁー、どうしよのんすけにしゃべってもらえへんくなったら!」
どうやら、望が崇裕のことを怖がっていつも通りしゃべってもらえなくなるのではないかと不安で仕方ないようです。
さすが兄弟。似た者同士ですね。
「謝ってきたら許してあげればいいんじゃない?謝りもしないのは問題だし。」
「そうかぁ……そうやなぁ……うーん……」
なんだか二人ともかわいそうな感じになっていますが、やっぱり一日望に振り回された身からすると、間を取り持つ気は起きず。
望さえ謝ればそれで万事解決しそうなので、放っておくことにしました。
リビングへ行くと、望が勢いよく
「どうやった?!」
と聞いてきました。
「ん、あぁ……なんか、落ち込んでた?」
「は?なんでや」
「なんか、望に嫌われるのが怖いみたいな……」
「怒った側がいう台詞か?それ。」
大人二人は呆れて苦笑いなのですが、望の耳には後半が入ってこなかったようで、
「うぅ……たかちゃぁん……」
悪く解釈したのか、またぐずぐず泣いています。
「望、たかちゃんも謝ってほしいんとちゃう?行ってこいや。俺も一緒に行ったろか?」
「うぅ……まだ……ご飯食べてからごめんねする、」
いや、長引かせたらもっと謝れなくなるでしょ……と思いつつ、私はやっと夕食作りに戻ることができました。

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カミツレ(プロフ) - やんぴさん» 楽しみにしていただいているようでとてもうれしいです!いつも更新激遅で申し訳ないです(T-T)これからもよろしくお願いします! (12月2日 9時) (レス) id: 09f1bbf57a (このIDを非表示/違反報告)
やんぴ(プロフ) - 更新たくさんで嬉しいですー! (12月2日 2時) (レス) id: 622a51d340 (このIDを非表示/違反報告)
カミツレ(プロフ) - めぐさん» ありがとうございます!なかなか書く時間がなく…すみません…(T-T)できるだけ早く更新できるようがんばりますo(`^´*) (6月29日 22時) (レス) id: 09f1bbf57a (このIDを非表示/違反報告)
カミツレ(プロフ) - すーさん» ありがとうございます。更新頻度をあげたいと思っていますのでまたよろしくおねがいします! (2020年3月2日 23時) (レス) id: 09f1bbf57a (このIDを非表示/違反報告)
すー - 更新楽しみにしてます(;;) (2020年2月29日 17時) (レス) id: e6c1d5125d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:カミツレ | 作成日時:2020年1月1日 9時