関西家族物語。2

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「じゃあ、いただきます、しよっか。」


「はいはいはい！！俺が言う！」


「はーぁー？！俺やし！」


こんなことでも、この二人は大喧嘩です。


もう、小学三年生と四年生。そろそろ、こんな喧嘩は卒業してほしいものです。


「もう、そんなことで揉めんな！崇裕、お兄ちゃんやろ、譲ったれ！」


「ほーれみぃ！俺がするしー！」


「はーぁ？意味わからんっ！」


なんだか大揉めですが、結局、照史の


「いっただきまーす！！」


元気な号令に合わせて、


「明けましておめでとう！かんぱーい！」


食事がスタートしました。


「おかん！栗きんとんとって！！」


「はいはい、」


「あっ、ずるい俺も！！」


「順番ねー」


「じゃあ俺も！！」


「きみちゃんは自分でとってくださーい。」


「えー。」


いつまでもワーワーギャーギャー言い争う小学生に混じる大の大人。


「Aちゃん、ビール！！」


「見てわからないかな、すごい忙しいの。相葉くん、絶対どこにあるか知ってるじゃん、自分でとって来てよ。」


「え、いいの？ありがとー！」


「じゃあ俺もいい？」


「いいけど、奥さんにどれだけ飲んだかは伝えるからね？」


「えー、内緒にしといてよ。最近うるさいんだよなぁ……」


「いい奥さんじゃん。」


それを見ているにも関わらず、無視してごちゃごちゃ喋りかける大人、大人、大人。


「えー、俺栗要らへんって！」


「一つくらいは食べなさい。」


「えー、太るやん！」


「え、じゃあ俺が食べたる、俺太りたい！！」


「照史は栗一個やめるより夜のラーメンやめなさい、崇裕は照史からとらなくても栗入れてあげるからお皿渡しなさい。」


「はー？ラーメンと栗は話が別やん！！」


「違いません。あ、二人とも、豆と田作は年の数だけ、食べなさいね？」


「はぁー？無理やって！」


「俺多いやん！！」


「そりゃ、お兄ちゃんだもん。照史9こ、崇裕10こね。」


「二桁は多いって！」


「いいじゃん、美味しいじゃん。」


「おいしないわ！！」


もう、てんやわんやです。

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