関西家族物語。

大倉家 青 桃 ページ28

うちの家族の男どもは、私が言うのもなんですが、みんな顔面偏差値が高めです。


きっと、夫に似たんでしょう。


そういうと、夫には、


「Aのかわいいとこが似たに決まっとるやろ！」


と言われますが。




また、うちの二人の息子は、正反対な性格をしています。


流星は、小学四年生になりますが、成績表に、『もう少しみんなに合わせて行動できるようになるとよいですね。』と書かれてしまうくらいとってもマイペース。


すべての行動のペースが一拍遅いようです。


また、自分の思ったことははっきり口にするようで、口論になってそのまま手が出て学校から連絡が来ることもしばしば。


でも、あとから話を聞いてみると、それなりに理由があっての行動で、ちゃんと話せばわかってくれます。


だから、一旦飲み込めれば、謝ったり行動したりするのもスムーズです。


その割に、友達は多く、毎回家に来る子が違うくらい交友関係は広いです。


喧嘩した子でも、三日後には仲直りしている、といった具合。


さすが男の子というべきか、流星がさばさばしすぎかなのか……、きっと後者でしょう。




たいして望は、幼稚園のお遊戯会で気づいたら主役になっているほどのムードメーカー。


いつもクラスの中心にいるといいます。


空気が読める子で、みんなが笑顔になるようにうまくまとめていくのが上手だと、先生には誉められます。


ただ、その分、溜め込みやすく、頑張りすぎると、爆発して何を言っても聞かなくなってしまうので、ちょっと注意が必要です。


そんな性格なのに、なぜか人見知り。


家に遊びに来る子は決まっているし、はじめての場所では緊張して固まってしまいます。




こんな正反対な二人ですが、すごく仲良し。


特に望は、流星のことをやたらと憧れの目で見ます。


流星も、少し年が離れているからか、煙たがらずに遊んでくれます。


夫は、


「こんないい子、世界中探したってここにしかおらんわ！！」


と、ベタ惚れで、いつも二人の写真をパシャパシャ撮っています。

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