22 ページ23
『うっ、はァ、、、やめ、ん、』
兄たちが見ている。
こんな姿を見られる日が来るとは思ってもいなかった。
『いやぁ、、ッ!や、めっ!!ん、ァ』
兄たちに見られてる恥ずかしさと情けなさで死んでしまいたいと精一杯神に縋っても、漏れる声に溢れる液体、火照る身体。
どうしてこうなってしまったのか、これは本当に兄たちを守りきったと言えるのか、僕には分からない。
.
「簡単だよ。君が今ここで、大好きなお兄さん達の前で僕の相手をしてくれればいいんだ。」
『、はぁ?』
「そんな顔しないで。でもこれだけだよ、これ一つだけで君が守りたかった全てのものが守れちゃうんだ。びっくりだねぇ。いいかい?君があの碧棺左馬刻や神宮寺、観音坂、伊弉冉と繋がってる事はお見通しなんだ。」
『だ、から、なんだよ、』
「まだ分からない?」
「君に拒否権はないんだよ」
.
ああ、兄ちゃん、僕は兄ちゃん達にそんな顔をして欲しかったんじゃなかったのに。
そんな絶望に染まった目で僕を見ないで。
まるで僕が間違っていたみたいじゃないか。なんて惨めな。そんな、僕は、
『みなぃ、で、ェっ!あ゛、ゲホ、んぁ、は、、ぁっゴホ、ッ』
「恥ずかしい?恥ずかしいの?いつもの事じゃない。Aくんもう何ヶ月もこうして一緒になってだろ?」
『ぁ、、やめで、ぇ、グズ、見な、いでッはぁゲボッゴ、ホ、、、ズビッ、ぃ、あ』
全てを隠して生きてきた僕のしてきたことは、何だったの、どうしていつもこうなってしまうの、兄たちを悲しませてしまうの、
秘密、秘密だよ兄ちゃん。
まだ見ちゃいけない、入ってはいけないよ、兄ちゃん。
知らなくていい。知らないままでいて。お願い。僕からの一生のお願い。
聞いて、わがまま言わずに過ごしてきた僕の唯一のお願い事。
いちにぃ、そんな悲しい顔しないで。いちにぃは悪くないのに、どうしてそんなに辛そうな顔をするの。
じろにぃ、そんな怖い顔しないで。大丈夫僕だけが背負っていけばいいものだから。
さぶにぃ、泣かないで。次は僕が守る番だから。僕の意志だから。
左馬刻さんには悪いな、折角隠してもらったのに。そんなこと言ったら新宿の皆さんにも悪いなぁ、あんなに心配してもらったのに。
結局こうなってしまうのね。神様って理不尽。
大好きな兄たちがこちらを見ている。
あの瞳で僕の身体を見て、あの耳で声を聞いている。
涙も血も鼻水もヨダレも汗も全部を流している僕を。
ごめんなさい、
730人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ヒプノシスマイク」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
リエル(プロフ) - ううううううううう…終わってしまった… (2019年4月3日 23時) (レス) id: 4f0744403a (このIDを非表示/違反報告)
春斗(プロフ) - わあああ独歩とのおまけ有難う御座います好きですぅぅ…………兄弟もとい家族愛的な関係とてもよきですた……何かあった時に一郎達とは別に頼れるお兄さんで優しく見守っててくれる感じがとても微笑ましいというかもう尊い……有難う御座いました(*´ω`*) (2019年3月27日 2時) (レス) id: 8cfab7cc4c (このIDを非表示/違反報告)
黒猫(プロフ) - 既に投票済みです……だと……?! (2019年3月1日 16時) (レス) id: 77336b66d1 (このIDを非表示/違反報告)
春斗(プロフ) - それと、もし宜しければ独歩とのおまけもあの…是非……!!!!!!! (2019年3月1日 2時) (レス) id: 8cfab7cc4c (このIDを非表示/違反報告)
春斗(プロフ) - コメント失礼致します。ドシリアスな中にちょいちょい挟まれるギャグがとても良い味を出してて、あの、全体的に好きです。(語彙力)取り敢えず四男君をずっとあれしてた男はウサポリ公にガチでしょっぴかれてたら良いなって思いました。 (2019年3月1日 2時) (レス) id: 8cfab7cc4c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:須臾 | 作成日時:2018年12月5日 22時