【H×H】図書館の魔女は愛を知りたい。【HUNTER × HUNTER】 (ページ6)

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焼肉かステーキかページ6

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隣町へと走って移動したAは、目立たないように路地から大通りへと歩いていた。

ハンター試験なんて、馬鹿げたことは早く終わらせよう。

疲れるのは嫌いだし、痛いのも嫌い。

だって私マゾヒストじゃ無いもの。

クロロから逃げるようにホテルを出て、隣町の方へと歩く。

確か東隣の街の定食屋が、今回の試験会場だった。

少し前にシャルがヒソカと話していたのを聞いたから、間違いないはずだ。

シャルの情報収集能力はすごいもの、私の能力なんて使わなくたって平気。

突然吹いた風が帽子を飛ばそうとして、急いで手を当てて押さえた。

また強い風がきて、次はスカートもはためくものだから、左手はワンピースに当てる。

そして、何も考えずに顔を上げたことで、いつの間にか目的の町についていたことに気がついた。

そして、ついでに恐ろしいとこに気づく。

『どうしよう。私、どの定食屋か分からない。』

定食屋で、”焼肉定食、弱火でじっくり”だったはず。

あれ、ステーキ定食だっけ？

どちらにしろ、件の定食屋はどこなんだろう。

人に聞いても分かるはずないし、かと言ってこんなところで能力を使う気にもなれない。

それよりなにより、めんどくさい。

「やァ、A。奇遇だね♢」

天啓…というより、救世主だ。

背後の奇術師に思いを馳せて、取り繕うでもなく口角が上がった。