今日も今日とて推しが尊い 【影山飛雄】

28.さぁーて今日の推し様は？ ページ28

影「勝手なこと…？いや、むしろ助かった。」






『勝手に宣戦布告しちゃったけど？！』






影「次勝つのは俺たちだ。春高予選、ぜってぇ青城に勝つ」






影山くんの綺麗な瞳は闘志に燃えていて。
私の心は萌えていた。






いや、うまい事言ってんじゃねぇよ。え？上手くない？うるさい。





『応援してる！…あ、私ここだ、ごめんね、送って貰っちゃって』






影「いつの日か田中さんが、女子をひとりで帰らせてはいけねぇ、って言ってた。から、そうなのかと思って。」






田中さん？バレー部の先輩かな。セリフだけ聞くと随分イケメソなイメージがつく。






それから、影山くんとバイバイをして、ご飯を食べてお風呂に入ってやらなんやらしてたらあっという間に日付を越す10分前だった。






いつもより1時間も遅い就寝時間にあくびが出る。






私はベットに入って、部屋の電気を消し、布団に潜る。






私のお気に入り、目つきの少し悪いカラスのぬいぐるみを抱きかかえて言う。






『はぁ〜〜今日も推しが推しだった…隣歩いちゃったよ一緒に帰っちゃってたよ？！…バレーしてる姿カッコよすぎる、しんどすぎ。いやてかほんとにこんなに仲良くなっちゃっていいんですか神様、私に罰当たりませんか？席隣になってから色々起こりすぎだろまじで〜都合よすぎだろこの世界〜(メタ)
あ〜とにかく今日も今日とて推しが尊かったです…』





これは毎日の私の日課。寝る前に影山くんにちょっと似た人形を抱きかかえながら推しの素晴らしさを一人で吐き出す。





この人形は英に中学1年の後半くらいに貰ったもの。これ誰かに似てるからやるよ、かっこ笑、って感じの笑みで渡された。





だから別に私が変態なわけじゃない。

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