今日も今日とて推しが尊い 【影山飛雄】

25.推しと過去の仲間との遭遇 ページ25

え？なんか空気重すぎない？何この空気。





対面したかと思えば、どちらも何も発しない。ただ少し睨み合ってる、というか様子見をしている。





え、私のこと気づいてなくない？2人とも。いくら推しが輝いてるからって気づかないなんてことある？！






『あの〜…？』





金「え、A。おま、なんで影山と？」






影山くんと二人の間に入るようにして、声をかけると、ようやく気づいてくれた。






『やっほ、英、らっきょ！』






国「…相変わらずだね、A」





2人は、特に英には中学の時お世話になった。





何でお世話になったか、って言うと私の推し語りに付き合ってくれたのだ。いや、今思うとあれは、私が一方的に聞かせていただけかもしれない。






本人から聞き出せない試合の情報とかを教えて貰ってた。だけどいつの日からか2人は教えてくれなくなってしまったし、私の推し語りも聞いてくれなくなった。





頑張って盗み見したバレー部の予定表。そこに書いてあった、例の試合を見た時、合点が言った。






英とらっきょの二人と影山くんの仲には亀裂が入っていた。






あぁ、だから何も教えてくれなくなって、話も聞いてくれなくなったんだなって分かった。






そうだ、そんなことになっていたんだ。こんな空気になっていてもおかしくない。

26.推しが喋らない回です→←24.推しの呼び方が決まりました

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す