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二宮サイド







普段子供には廊下では走らないって注意してるくせに、今回ばかりは走って処置室に向かう。



すばるが意識を失って、
自発呼吸も薄く心肺停止寸前だと連絡が来て、
慌てて医局を飛び出してきた。



どうしてそんなにひどくなるまで…


多くの疑問が浮かぶけど、
今はとにかく助けないと…



走って処置室に来ると、廊下の反対側から、
ストレッチャーがやって来ていて、
俺が到着するのとほぼ同時に部屋に入った。



二「移すよ、123っ!」



処置台に寝かされて、ものの1分もかからずに、
すばるのからだには次々と管が取り付けられていく。




ここまで大きい発作を抑えるには強い薬を使うしかない…



けど効果のある強い薬には、
その分副作用が強く出ることが多いから、
なるべくなら使わないように今までやってきた。



看「先生っバイタル下がってます!
自発呼吸ほとんどありません!」


二「…わかった、挿管しよう」



すぐに準備されて、ぴくりとも動かないすばるの顎を上げて器具を挿入。



慎重に手元を動かしていると、
隣で補助をしてくれている丸を見て、
ふとあの部屋の子たちを思い出した。


話によると発見したのはヨコだったはず…


こんなすばるを見て平気なはずないだろうな…



二「丸、ヨコは?」


丸「えっ?あっ、えっと、お部屋に帰ってると思います」


二「ヤスも誰もいない?」


丸「はい、あの場で帰るよう言っただけなので…」



カチャカチャ音をたてて、処置をしながらの会話。




無事に挿管を終えて、丸にはヨコの部屋に行くよう指示した。



丸「えっ、?」


二「ヨコがひとりなら精神状態が心配。
それに泣いてヨコまで発作を起こしたら、
今度はヨコが危ないから、
すばるは任せて、ヨコをお願い」


丸「わかりましたっ…」



人工呼吸器につなげるところまでを行い、
丸は急ぎ足で部屋を出ていった。




そして俺が今助けなくちゃいけないのは目の前のすばるだ。


意識のないすばるに投薬するのは、強い薬。



二「…ごめんな、チクッとするからな…」


癖でいつも通り声をかけてから、
いつもなら痛がるはずの筋肉注射で薬を投薬していった。



.

*→←右手が不自由.すばる《リク》



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rh?(プロフ) - すみません今ってリクエスト募集されてないですか?この小説今1番好きなんです、、、(T-T) (2018年1月20日 23時) (レス) id: 6ded627432 (このIDを非表示/違反報告)
みの(プロフ) - 花音さん» なんとも嬉しいお言葉ありがとうございます!!ちゃんと更新できるように頑張ります(^^) (2018年1月16日 14時) (レス) id: 7c61799e2e (このIDを非表示/違反報告)
みの(プロフ) - ユキさん» よかった(^^)ありがとうございます!お願いします(^^) (2018年1月16日 14時) (レス) id: 7c61799e2e (このIDを非表示/違反報告)
花音 - すごい面白いです!大変だと思いますが更新頑張ってください!! (2018年1月13日 18時) (レス) id: bc4267d0c9 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ - 間違えてないですよ〜(*'▽')また機会があればリクエストさせていただきます! (2018年1月11日 23時) (レス) id: 25f4ed2bde (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みの | 作成日時:2017年11月12日 21時

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