太宰さんの妹さんは病弱なようで

21話『黒の時代６』 ページ22

『私、首領の部屋に行ってきます』

棚の上に置いてあった畳まれた長外套を手に取った

「休んどかなくて大丈夫か？」

『大丈夫。話したいことがあるから』

私はそう言って医務室を出た。


廊下は相変わらず皆が走り回っている。



皆の話し声を聞くと

任務も放棄したそうだ。


あのお兄ちゃんが...ね。


エレベーターが付いたので中に入ると上の階に進み出す。

"お兄ちゃん！見てみて高いよ！！"

"そうだね。高いね"

お兄ちゃんとここでした会話を思い出す。

...お兄ちゃんとここで話すことはない...




お兄ちゃんは、私の事 嫌いになったのかな？


だから 私に何も言わずにマフィアを抜けたのかな




あぁ。それなら納得出来る。

すぐに体調も崩すからめんどくさいんだ。

もう...私の事を見るのに疲れたんだ。



なら、私もお兄ちゃんから離れないと


そう思った瞬間にエレベーターは最上階に付いた。


黒服達は何も言わずに頭を下げ私はその真ん中を進んでいく。


『首領。 Aです。

入っても宜しいでしょうか？』


「いいよ」

そう返ってきたのでドアを開ける。

首領は椅子に座り此方をじっと見ていた。

「丁度、Aちゃんに話したい事があったんだ」

『お兄ちゃんが組織を裏切った事ですか？』


「そうだ。」


何かなぁ...。

「太宰くんは裏切り者だ。


裏切り者には処罰をしなければならないが...


Aちゃんが選んでくれ」





『私は...お兄ちゃんを自分の手で殺したいです』



これが私の答えだよお兄ちゃん。

たった今さっき出た答え。



これが正解かなんて分からないけどそれでいい。




満点回答なんてしなくていいから。



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意味がわからなくなってきました←


過去編はまだ続きます。


なんで中也お兄ちゃんと言うようになったかとか

なんで一緒に暮らしてるかとか。

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