The Shade Japan ～我らの挑戦～ second【イナオリ】【シェイドジャパン】 (ページ49)

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その感情の名前は（氷野雪姫&愛川瑠璃）ページ49

瑠璃side

あの後、私の部屋に二人で戻って話を聞かせてもらった。
要するに今まで意識してなかった人を好きになったという内容だ。

くだらない、と心の中で辟易としながら笑顔で聞いていた。
その感情は利用できそうだし、雪姫さんに答えを教えてあげよう。

「雪姫さん。その感情はね、恋って言うんですよ。素敵です。」

「恋？私が。」

何それ、といった不思議な表情で聞いていた。

「はい、恋です。初めてなんですか？」

「そんな事、初めてよ。」

初恋ですか。おめでたいこと。

「私もまだしたことないんですが、クラスメイトからよくお話を伺います。苦しそうですが、とても楽しそうですよ。お相手は誰なのですか？」

「士郎くん、吹雪士郎。」

…へえ。使えそうじゃん。

「その感情、大切にしてあげてくださいね。必ず雪姫さんのためになりますよ。」

と、我ながら可愛い笑顔で告げる。

吹雪士郎ね、覚えておこう。
何かに使えそうだし、この会話はボイスレコーダーで録音している。

そうだ、吹雪士郎と接触したらシェイドジャパンもイナズマジャパンも壊せそうだ。

考えているうちに、瑠璃の顔はどんどん楽しそうな笑顔になっていた。
側から見ると、恋話を楽しそうに聞いているように見えた。