人生とは甘美である。Jun.M (ページ13)

今日:2 hit、昨日:42 hit、合計:229,705 hit

13 ページ13

ビルの1階には赤いカフェ以外にもコンビニもあった。
受付は2階にあるらしく、そちらに向かい面接の主旨を伝えると12階は行くよう案内された。
エレベーターで12階に上がり、扉が空いたら社員の女性が既に待っていた。

「お待ちしておりました、ご案内いたします。」

そう言い、会議室の一部屋へ通されると、
40代の女性と同世代ぐらいの男性がいた。

「失礼します。初めまして。
私、人材派遣会社から参りました山本と申します。
そしてこちらが、園田さんです。」

「園田Aです、よろしくお願いします。」

「私は販売促進部の部長の清水と申します。
そしてこちらが飯島です。
よろしくお願いします。
さあ、どうぞおかけになってください。」

面談は他の派遣先と何ら変わらない形式だった。
堅いものではなく、笑顔や雑談が混じりつつ、とても話の楽しい方たちだった。
簡単に自己紹介を兼ねて職務経歴を説明し、いつから働けるのかと、質疑応答含めて40分弱で終わった。

挨拶をして、エレベーターに乗り1階へ降りると、山本さんが、

「どうでした？」と聞いてきた。

「なんか…楽しかったです。
和やかで。でも人をよく見ると言われたのを忘れてしまっていて今になって不安が…」

「そんなことないですよ！とてもきっちり答えてらっしゃいましたし。
それでなんですが…私はこの後再度お二人の元へ戻るんですが、園田さんのお気持ちはいかがでしょうか？」

「もし採用していただけるなら、こちらで働きたいです。」

「分かりました、こちらも後押ししておきますね！(笑)
では、結果などは追ってご連絡致します。」

「はいお願いします。では失礼します。」
とビルを出た。

面接から2日後に派遣会社から連絡が来て、無事採用の返事を貰った。
現在が週の真ん中ということもあり、出勤は翌週の月曜日からとなった。