聞いてますか白石さん【鬼滅の刃】

白石さんが2人 ページ3

胡蝶side




『しのぶ』




医務室に腰を掛けて報告書を書いていると
部屋の斗が開いて少々怪我をしたAさんが
立っていた。





『ただいま』






多分ちょっとだけ前に帰ってきたであろうけれど
報告を今回は忘れなかったAさん。

前回はいつまでも帰ってこないと心配していたら
禰豆子さんと眠っていた。






｢おかえりなさい。
良く覚えてました！

顔に傷跡が残る前に手当しますから
座って下さいね。｣






私の向かいの椅子をポンポンと叩く。
ぽーっと私の方を見ながら何かを思い出したかのように小さくあ、と呟き手元に持っていた可愛らしい包みを私に渡してくる。







『お団子買ってきた』


｢Aさん？｣


『だからしのぶにあげる』


｢Aさーん？｣


『それだけ』


｢ちょちょちょ、待ってください！
嬉しいですけどちゃんと座って！｣


『？』







Aさんの肩を掴み半ば強制的に
椅子に座らせ足や顔等の目立った傷に
塗り薬を塗っていく。

柔肌…じゃなくて、手が冷たい。

私も決して暖かいとは言い難い体温だが
Aさんの手を包んでみる。








『しのぶ』


｢Aさん寒くないんですか？｣


『お団子食べないの…？』


｢後で一緒に食べますから｣


『甘露寺さんがしのぶ元気って』


｢Aさーん…｣

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