聞いてますか白石さん【鬼滅の刃】

白石さんが44人 ページ45

栗花落side






ふらふらと縁側に腰を掛けてAと
シャボン玉を宙に飛ばす。

少しだけ子供っぽい物だろうかと思うけれど
楽しいから大丈夫。







｢A、楽しい？｣


『見て、大きいのが飛んだ』


｢あ、本当だ…すごい。｣








一つだけ長く浮き続ける他よりも一層
大きなしゃぼん玉。

太陽の光に反射して色とりどりのしゃぼん玉。








『炭治郎の色だ』


｢そうかな、禰豆子の瞳の色にも似てる｣









パチンと弾けて消えてしまったしゃぼん玉を
見て、静かにあっと声を漏らすA。

炭治郎が…と落ち込むAが可愛らしい。









｢私も作ってみようかな｣








大きく息を吸って出来るだけ長く息を吹き込み
飛ばそうと息を吹くと弾けてしまった。

その反動で瞳にしゃぼん玉が弾けた液体が
目に入ってしまう。

ちょっと痛い。








『大丈夫？』


｢うっかり…どうやったら大きいの飛ばせるの？｣


『どうやったら…
ふぅーってやって、ふっ！て飛ばす？』


｢…意外に説明下手なんだね｣









そう言うと少し間が空いて
またシャボン玉を作り出すA。

最近気がついたけど、Aは
自分の欠点を指摘されると恥ずかしいらしい。
A、とっても可愛らしいと思うけれど。








｢Aー？｣


『カナヲは意地悪なの？』


｢そうかも｣









Aは少しだけいじけてしまったけど。
私は対照的に笑ってAを抱き締める。

一緒に暮らしている筈なのに
Aからは時折花のような良い香りがする。
炭治郎じゃないけど、Aにはそう思う。









『カナヲ？』


｢もうちょっと｣


『うん？』

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