【ヒロアカ】轟兄さん３【男主】 (ページ10)

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職場体験へ今日から向かうA組の生徒たちを見送るため

俺は相澤さんと駅にいる

『みんないる～？』

それぞれのコスチュームを持つみんなの姿はまだ少し小さい

この職場体験で達成感を得る生徒も、悔しい思いをする生徒もいるだろう

また学校で会えるのが楽しみだなんて思う

「Aせんせー行ってきまーす」

『行ってらっしゃい』

「のばすな芦戸、行ってきますだ」

一人一人に手を振って見送る

そして激励をかけたい人物

『勝己。お前に一言俺からの激励をとね』

「あぁ？」

『あそこは最悪だ。

確かに実力はある。人気もある

でも俺はあの人のこと、好きじゃない』

「何が言いてぇんだ」

『俺はあの日からジーンズが大嫌いだ

ま、せいぜいお前がお前らしく帰ってくることを祈るよ』

は？と意味がわからないという顔をした勝己を見送る

実は実は俺もこれから勝己がいくベストジーニストのところへ職場体験に行ったことがある

あれはもう最悪だったね

「A先生」

『焦凍、お前はあのエンデヴァーのところだろ
よく選んだな』

「…チッ」

親父に対する舌打ちなのか俺に対する舌打ちなのかわからないね

もう随分というか俺のことを待っていたのか見送る生徒は焦凍だけとなったので俺は静かに焦凍の頭を撫でた

『頑張って行っておいで。何か得るものがあるかもしんない』

「ん…」

『帰ってくるの、待ってる。』

「…寂しいか？」

『寂しいよ』

俺の答えに満足げに微笑む焦凍を一度抱きしめる

だって、寂しいじゃんか

当たり前だよ

「A学校に戻るぞ」

『あともうちょっと…』

「このブラコンが、帰るぞっ」

『え！ちょっと！！しょ、焦凍っ！いってらっしゃーーーーーい』

呆れ返った相澤さんが俺を焦凍から引き剥がし猫のように掴まれ引っ張られた