【ヒロアカ】轟兄さん４【男主】

４−２０ ページ28

「A…話がある」

『相澤さんになんて言われた？寝ろって言われたろ』




それでもグイグイと勝己に外に連れ出される

まるであの日のように俺を呼んで

そのくせ下を向いてなかなか話さない





『前回は俺、公園に呼び出された』

「は…」

『その時も話題は出久でお前は泣いてた』







俺が話し出すとゆっくりと顔を上げる



『勝己、強くなった』

「っ、強くねぇ」

『強いよ』



「俺は、お前に守られてばっかでお前も…

お前も俺が終わらせてたかもしれなかった」





ヘドロ事件、そして今回のこと

オールマイト、出久、勝己、俺

重なる部分が多かった





だから、守ってあげたくなる

どこか昔の俺に似てるこいつを

それは同情かもしれない

それでも




『勝己、』

「っ、A…」




ぎゅっと抱きしめる

オールマイトが出久を選んだから

俺は勝己を選びたくなるのかもしれない





そのまま俺はちゃんと寝ろよと勝己を部屋に送り共有スペースに一度向かう


「A君今日はありがとう」

『本当だよね…振り回されてばっか』

「爆豪少年が負い目を感じていたなんて…気づけなかった」

『それは、俺もだよ』




見てたつもりだったんだけどな

もう時計も２時になりそろそろ俺も眠くなってきた




「これから帰るのかい？」

『今日は焦凍の部屋にでもお邪魔しようと思って』

「そうか、おやすみ」




何気に初の焦凍の部屋

そーっと中に入るといつも通りの寝顔

なんか随分と久しぶりな気がする



頭を撫でると無自覚にすり寄ってくるもんだから可愛くて仕方ない


そういえば焦凍が俺の分の寝巻きも置いてると、この間言っていたのを思い出しタンスを見ると案の定用意されていた




『おじゃまします』

そっと布団に侵入して起こさないように抱き寄せる



本当は今日、焦凍のメンタルケアをしてやりたかったけれど

頰にキスを落として俺も眠りに付いた

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