【呪術廻戦】黙ってろモブ４-青天霹靂-【男主】

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”授業参観のお知らせ”





多分漢字が読めていなかったら僕はこの紙を悟に躊躇なく渡していた

今日の国語の時間に渡された原稿用紙。僕のそれは白紙で先生に考えてきてと言われた

学校というのはたまに残酷で、僕は授業参観の案内の紙をクシャッと丸めてランドセルの中に押し入れては帰ってこっそりゴミ箱に捨てる








「A、あーそーぼ」

『宿題ある』

「はぁ？僕とAの時間を邪魔するような宿題はやんなくていいよ」

『だめ。』

「じゃぁ僕が手伝ってあげるから、そうすればすぐ終わるでしょ」

『いい。自分でやる。パンダのとこいってくる』

「え。ちょっ！！！A！」









宿題を持って部屋から出る

広い高専内、着いたのはパンダのいる部屋

パンダというのはここで生まれてここで育ってるらしいパンダのこと







「A」

『…ぱんだ』





お互いお互いの名前だけを言うとパンダは手元の玩具に目を戻し一人遊びを続け、僕はそこらへんの机に原稿用紙を広げ筆箱から鉛筆を出す







＿お父さん、お母さんへのありがとう＿








そんな表題を眺め、また鉛筆が止まる

父親と母親がいないわけじゃない。だけどあの人たちにお礼をするようなことはあるだろうか






わからないから書けない。

あの人たちも僕を自分の子供とは思っていないだろうし、家族とも思ってないだろう






先生は「みんなのお母さん、お父さんの前でこれを発表しましょう」なんて言っていた

僕は次の日も白紙のまま学校へこれを持っていく

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