鈴の音色 2【HQ 西谷夕】 (ページ5)

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第48話ページ5

菅原side

雨の少し憂鬱の中、学校に向かっている時に目の前に少し小さい…いや失礼。見慣れた姿があった。

西「ふぁ～～～ぁ…」

さっきから欠伸ばっかしてる。
西谷の事だから夜は割りと早く寝るかと思ってたけど…

菅「よ～西谷！おはよ。」

西「スガさん！はざっす！」

菅「ん？なんだ西谷、寝てないのか？」

西「いや、ちゃんと寝たん…スけど～…」

菅「なんだよ～含みある言い方だな。」

何か言いたげな顔しててなんだか珍しく考えてるっていうか、これは…

西「……」

菅「西谷にも悩み事って、あるんだな。」

あまり深くは聞かないでおこう。
いつも破天荒で賑やかな西谷にも、色々と悩む事だってあるよな。

コートでは逞しく、皆を前向きな気持ちにさせる程の強いメンタルを持ってるとはいえ、俺も含め思春期真っ只中だからなぁ。
俺が上履きに履き替えたとき、またまた見慣れた姿が見えた。

菅「あ、日向だ。…っと、誰だ？」

西「…？」

日向と、その隣にいる黒髪の…と思ってたらめちゃくちゃ整った横顔が見えた。誰もが魅入ってしまうくらいの。

菅「うわっすげぇ美人！清水より破壊力あるわ。あんな美人いたっけ？」

西「っ！」

やけに西谷が反応した。…あぁ、ナルホドね。
けど普通なら顔が赤くなるとか緊張するとか、そんな反応かと思ったけど。

西谷は、少し曇った顔をしていた。