第64話 ページ21
Aside
雪と西谷君が何か騒いでる間に田中君の家に着いた。
雪「早いけどいいかな?」
西「いいんじゃねぇか?おーい龍ー!」
インターホン鳴らさないんだ。
田「おー来たな!上がってくれ!」
『お邪魔します。』
西「邪魔すんぜー!」
雪「なにする気だよ。」
田「いつもこうだ気にするな。」
早く来たにも関わらず部屋は勉強する準備をされていた。失礼だけど、そういうイメージがなかったから少し驚いた。
雪「へぇ〜割りとキレイにしてんだ。」
田「そんなガサツなイメージかよ…」
西「案外キレイにしてるよな!」
田「案外……」
ショボンとした田中君はお茶取ってくると言いながら出ていった。
西谷君もいつの間にかいつも通りになっている。
雪「Aは前も来たんでしょ?みんなちゃんと勉強してたの〜?」
『うん、しっかりやってたよ。』
正直、途中から飽きて投げ出すかと思っていた。でも二人とも集中して分からないところは聞いてきて、弱音も吐かなかった。
西「当然だ!」
雪「ふぇ〜意外。」
田「へっ!俺たちだってやればできるんだぜ!」
雪「田中いつの間に。てか普段からちゃんとやっとけって!」
田・西「「ぐっ……」」
その通り。けど、これを機に少しは変わればそれでいいと思う。
好きなものに対する熱意を嫌いな事や苦手な事に向けるのは誰だって嫌なものだから。
『今日と明日はひたすら問題解くのがいいね。私も勉強するから。』
雪「Aって勉強する必要、ある?」
『あるよ。』
そう言って右側に西谷君、左側に雪の隣に座る。
西「……」
田「ノヤっさん?」
西「お、おう。さ〜やるか!」
雪「私は科学やろ〜っと!」
『………』
勉強は私も好きなわけではない。けど今の私には必要な事なのだからと、ただひたすら無心になって問題を解き始めた。
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作者名:極東華梛魏 | 作成日時:2021年8月2日 20時