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昔は秘密の花園があった。
なにか嫌なことがあればあの部屋に逃げたりしたなぁ。
あの部屋に行けば、一日の疲れも不満も全て吹き飛んだ。
今、この家の中に太輔の笑顔のポスターもない。
「…結局、思い出に出来ていないのは私なのかな」
秘密の花園かぁ、懐かしいな。
一人が寂しいなんて思ったことはない。
今日まで毎日が忙しかったし…。
「元気にしてるかな?」
旦那のことを思い出した。
あ、もう旦那じゃないや。
PPP…
「あ、電話だ」
置きっぱなしにしていた携帯に誰かからの着信。
「スケちゃんかな?」
手に取った携帯には、"ゆうと"−。
元、旦那からだ!!
「もしもし?!」
『もしもし、元気?』
「うん!!」
離婚してから連絡なんて取ったことがなかったし、
なにより今、思い出していた時に電話がかかってきたからちょっと驚いた。
「ゆうとは?元気にしてた?」
『うん。相変わらず忙しくしてる』
「そっか」
『もうすぐさ、アンナちゃんの結婚式じゃなかった?』
「え?!覚えてるの?」
『うん、ほら、前…あの時さ、俺』
「なにもないよ!なにもなかったよ」
あの時の旦那は、私のせいでおかしくなっていた。
本当は心優しい人。
『うん…あ、でもさ。それで俺も結婚式のこと覚えてて』
「うん」
『ほら、アンナちゃんの旦那さんになる人にも最後は迷惑かけたから』
「…。」
『俺からもなにかお祝いしたくて、なにがいいかな?って思って』
「ありがとう、絶対喜ぶよ!!」
『さすがに祝電ってのも違うしさ』
「呼ばれてないしね(笑)」
『おいっ!』
「あはははははは」
旦那とこんなにも笑って話せたのはいつぶりだろう?
前にアンナが言ってた。
時間が解決してくれるって。
本当にそうなのかもしれないね。
『Aさ』
「うん」
『その後どうなったの?』
「その後?」
『俺の前で呼んだ男の名前のやつ』
「おっと、そのことは」
『あ、ごめんごめん!名前忘れたんだよ』
「いえいえ…」
どうも時間が解決するとは言うけれど、このことについて旦那と話すにはまだ時間が…
『あ、気にしなくていいから。Aが幸せにしてんならいいなって思って』
「ありがとう。…でも、その人とはそっちに行く前に終わったきりだよ」
『は?なんで?』
「なんでって…」
『今ならなにも障害なんてないじゃん』
「いや、まあ、そうなんだけど…」
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*ミン*(プロフ) - りんさん» りんさあああああああああああああん!!!!ww (2015年11月16日 2時) (レス) id: 072c508cf6 (このIDを非表示/違反報告)
*ミン*(プロフ) - 藤北 麗耶さん» やっと気持ちを伝えることが出来ました〜(*^_^*)とうとう長かったですが、完結しました。よかったら最後までよろしくお願いします♪ (2015年11月16日 2時) (レス) id: 072c508cf6 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - *ミン*さん» ミンさあああああああんwww (2015年11月15日 21時) (レス) id: f479e14964 (このIDを非表示/違反報告)
藤北 麗耶(プロフ) - たいぴーの率直な言葉にドキドキです!!愛してるなんてもう…(o´艸`) 勝手に想像してにやけてました笑 続きも楽しみにしてます(o´罒`o) (2015年11月15日 13時) (レス) id: ad8e537ceb (このIDを非表示/違反報告)
*ミン*(プロフ) - ようちんさん» スケちゃん、もっとグイグイしたかったものの笑あと少しでエンドを迎えられそうです(*^▽^*)やっとのやっと、素直になる…予定です!笑 (2015年11月15日 9時) (レス) id: 40e14459e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:*ミン* | 作成日時:2015年11月10日 0時